選び方

ウィッグの選び方

選び方

イメージコンサルタントに聞く! 似合う髪色・髪型の選び方とは?

ウィッグの楽しさは、髪の色やスタイルを自由に選べるところです。
でも難しいのは、選び方を間違えると髪だけが浮いて見えてしまうということ。
そこでイメージコンサルタントの茂木美也子さんに、

自分に似合う髪色・髪型

についてアドバイスをいただきました!

 

茂木美也子
【プロフィール】
イメージコンサルタントとして、個人向け・企業向けコンサルティング及び各種セミナーを開催。

オンユアカラー代表 https://www.onyourcolor.com
結婚相談所 オンユアマリッジ代表  https://www.onyourmarriage.com

ブログ:婚活ファッション向け  https://ameblo.jp/chanmiyako/
    起業家ファッション向け https://ameblo.jp/yourbestcolor/

【セミナー実績】
◎結婚相談所 婚活ファッションセミナー講師
◎アパレル関係、レンタルドレスのスタッフ向けセミナー開催
◎幼稚園のお母さま向けセミナーほか多数開催

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自分に似合う髪の色とは?

白髪が多くなってくると、ヘアカラーの色で悩むようになってきます。

「黒髪だと顔全体が重たくなるから、明るめの茶色」
「どうせいつか真っ白になるなら、今からグレーでいいわ」

こんな思い込みから、ヘアカラーの色を選んでいる人が少なくありません。

茂木さん
──年齢を重ねれば重ねるほど、多くの人が、ご自分に本当に似合う色を見失っています。

じつは、明るい茶色が誰にでも似合うとは限りません。

年齢を重ねた人の場合は、なんとなく若作りに見えてしまうこともあるのです。

年齢や老いに邪魔されることなく、本当に似合う色のウィッグを見つけたいですね。
そこで、自信を持って自分の個性を生かせる、そんな色を選ぶためのポイントを教えていただきました。

ウィッグの色は大きく分けて黒・茶・グレーの3色があります。


一般的に重たい印象になるため、ヘアサロンでも、ウィッグのサロンでも、基本的にはお勧めしない色です。
でも、じつは黒が似合う人もいるのです(詳しくは、このあとのパーソナルカラーの項目を参照)。

 


多くの人が選ぶカラーです。
確かに黒よりは茶のほうが、顔まわりが明るく見えます。
でも、茶系のウィッグにも黒に寄った茶、赤に寄った茶など、さまざまな色があるうえ、明るさも商品ごとに異なります。
ですから、選ぶ際は自分にどんな茶が似合うのかを意識することが大切です。

 

グレー
一般的には実年齢よりも上に見えやすく、日本人の髪色としては難しい色とされています。
ただ、似合う人には似合うので、それに憧れて興味を持つ人も増えてきました。
茶系と同じように、明るいグレーもあれば、黒や濃いグレーが混じったもの、混じりっけのない白など、最近になっていろいろな商品が登場していますね。

 

パーソナルカラーを見分けるポイントは?

皆さんは”パーソナルカラー”をご存じですか?
ここでは初心者の方向けに、基本的なことを教えていただきました。

茂木さん
──パーソナルカラーとは、肌、目、髪の色の調和から導き出された、本当に自分に似合う色のグループのことです。

髪の色にも、お一人ごとに似合う色、つまりパーソナルカラーがあります。

たとえば、髪の色を、ご自分に似合う色にカラーリングすれば、お肌がきれいに見え、目力も強くなります。
反対に、似合わない髪の色にすると、元気のない印象を与えてしまいます。

髪をご自分に似合う色に変えるだけで、若々しくなります。
そんなパワーが、パーソナルカラーに秘められているのです。

ここで、似合う色の傾向を知る、簡単なポイントをご紹介します。
自分の地髪の色や、瞳の色、似合う洋服の色にヒントが隠されています。

 

【黒やグレーが似合うタイプ】

・地髪や、瞳の色が黒、または暗い茶色の人
・ショッキングピンクなど、ビビッドな色の洋服が似合う人

 

【明るい茶色が似合うタイプ】

・地髪や瞳の色が明るい茶色の人
・キラキラした、パステルカラーが似合う人

 

【暗い茶色が似合うタイプ】

・地毛や瞳の色が落ち着いた茶色、または深い緑の人
・マスタードやカーキなど、シックな色合いが似合う人

以上は、ごく簡単な見分け方です。

黒やグレーが似合うタイプでも、明度(明るさ)や彩度(色の鮮やかさ)によっては茶色を選ぶこともできます。
 パーソナルカラーを知ると、色の選択肢がグッと広がりますよ。

★自分に似合うスタイルとは?

ウィッグは、ストレートだけでなく、ゆるふわ、インパクトのある強めのカール、カールの大きなゴージャススタイルなどバリエーションが豊富です。

「細くなってしまった髪ではとても無理・・・」とあきらめていたスタイルも、ウィッグなら手軽に楽しむことができます。

そこでスタイル選びに役立つのが、パーソナルデザインです。
これについても、初心者向けのポイントをお聞きしました。

茂木さん
──パーソナルカラーが似合う色だとすれば、パーソナルデザインとは、あなたに似合う、ファッションのタイプです。

生まれながらの個性によって、お一人ごとに自分を輝かせるスタイルがあります。

直線が似合う方もいれば、曲線が似合う方もいます。
小ぶりなデザインが似合う方、大胆なデザインが似合う方もいます。

ヘアスタイルも人それぞれ似合う形、つまり、パーソナルデザインが異なります。

自分に似合うヘアスタイルはどのようなものか・・・。
ウィッグを選ぶ際は、迷ってしまいますね。

そこで次に、ヘアスタイル選びのポイントを簡単にご紹介します。

体型や、自分が似合うファッションを参考にすると、似合うヘアスタイルが見えてきますよ。

 

【長身で、大きめのアクセアリーが似合うタイプ】
華やかなロング、または逆に大胆なカットのショートがお似合いです。

 

【小柄なタイプ】
ロングを選ぶとバランスが悪くなるので、避けたほうが無難です(ロングでも、まとめ髪にアレンジするなど、バランスをよくする方法があります)。

 

【中肉中背で、正統派の上品ファッションが似合うタイプ】
【ひと粒ダイヤのイヤリングや、控えめなパールなどが似合うタイプ】
セミロング、まとまり感のあるボブスタイル、ショートスタイルがお似合いです。
髪を遊ばせたスタイルや、大き目カールなどは、おしゃれに見えないどころか、悪目立ちしてしまいます。
逆に、上品なCカールはお似合いになります。「直線」を意識してみましょう。

 

【女性らしく、やわらかなファッション(控えめなレースなど)が似合うタイプ】
穏やかなカールやウェーブ、内巻きカールなどがお似合いです。
髪の長さは、セミロング、セットされたショートスタイル、シニヨンスタイルもお似合いです。

 

【お顔が甘く、セクシーな雰囲気をお持ちのタイプ】
大きめのロッドで巻いた、華のあるソフトなウェービーヘアなどがお似合いです。
顔にかかる髪型や、後れ毛をわざとアレンジするような髪型もいいですね。
「曲線」を意識すると、さらに甘い顔立ちが引き立ちます。

もう若くないから、ロングヘアーや、大き目なカールのウィッグは避けよう・・・なんて思わないでくださいね。
自分に本当に似合うヘアスタイルは、ロングで大胆なデザインかもしれません。

自分らしさが伝わるウィッグを選べば、生き生きした明るい毎日を送ることができます!

ここでご紹介した内容は、あくまでも目安としていただくためのものです。

正式なパーソナルカラー・パーソナルデザイン診断は、自然光がふりそそぐ窓の近くで、 さまざまなタイプの色のドレープ(布)をお顔の近くに当てながら、
じっくり、目、肌、髪の色等との調和からご自身のパーソナルカラー、パーソナルデザインを導き出します。

診断では、本当の個性を掴み、真剣にアドバイスします。
パーソナルカラー、パーソナルデザインは、一生変わりません。

ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

<お問い合わせ先>

TEL 045-472-5081
Email info@onyourcolor.com

シニア世代専門の美容師さんに聞く! 50代・60代・70代以上に似合う髪型とは?

関東近県だけでなく、全国各地からお客様がいらっしゃるという

シニア世代専門の「えがお美容室」(東京・巣鴨)

創業メンバーの1人としてシニア女性のヘアスタイリングを担当されているテルイタカヒロさんに、おもな骨格タイプと、50代以上の女性に似合いやすいヘアスタイルについてお話を伺いました!(取材・原稿:中山 薫)

 

テルイ タカヒロさん

 

シニア世代専門の美容師の第一人者として「えがお美容室」に勤務。年齢を重ねた人の髪の悩みを聞いて、顔立ちや髪質に合うヘアスタイルを提案してくれる。

 

──たまに巣鴨へ遊びにくることがあるんですが、こんなにオシャレなヘアサロンができていたなんて驚きました!

 

ここはシニア世代専門のヘアサロンとして、2019年4月にオープンしました。

50代以上のお客様が多くいらっしゃいます。

スタッフは6人いて、20〜30代が中心となっています。

 

──え〜、若い!! そういう面でも今までになかったサロンですね。

シニア世代の髪の悩みって、とてもいろいろあると思うんですが・・・

 

年代ごとにありますね。

なんとなく今までと違うな・・・と感じ始めるのが50代です。

髪については、白髪が増えた、うねりが出てまとまらないといった悩みが中心です。

 

60代はそれがさらに進んで、フェイスラインが細くなってくる方が多い印象です。

髪も細く痩せてきて、分け目が目立つ、つむじが割れるといった悩みが出てきます。

 

70代以降は、それがよりはっきり出てきて、たとえば、こめかみの下が頬骨の下が凹んできて、なんとなく骨格(頭蓋骨)が見えてくるというか・・・。

髪もさらに細く少なくなり、地肌が透けて見えてくる方が多いです。

 

<年代ごとに多くなる髪の悩み>

 

50

・なんとなく今までのヘアスタイルが似合わない。

・自分に似合うヘアスタイルがわからない。

・白髪が増えた。

・うねりが強くなってまとまらない。

 

60

・髪が細くなり、フェイスラインも細くなってきた。

・分け目が目立つ。

・つむじが割れる。

 

70代〜

・骨格が露出してきたような印象。

・髪がさらに細く少なくなって、地肌が透けて見えてきた。

 

──髪が細く少なくなるだけでなく、骨や筋肉も痩せていくということがあるんですね。

 

※参考

このことについて科学的根拠があるのではないかと検索してみたところ、「60歳以上の女性は急激に頭蓋骨の骨密度が低下する」という報告がありました(岐阜大学脳神経外科・土岐市立総合病院脳神経外科)。

Transcranial Doppler法 に お け る 頭 蓋 骨 骨 塩 量 に 関 す る 検 討

 

──テルイさんの本(「髪型を変えれば若返る! シニアビューティヘア」テルイタカヒロ著・講談社)を拝見して衝撃を受けたのは、横から見たフェイスラインの変化です。

横顔は自分で見ることができないので気にしたことがなかったんですが、あごから首にかけてのラインが年齢とともに変化するので、横から見たヘアスタイルも重要になってくるんですね!

 

年齢を重ねると、つむじまわりのボリュームがなくなってくるのに対して、襟足のほうはボリュームが変わらないので、顔のたるみが強調されやすくなってしまうんです。

そこで、頬骨から上の部分にボリュームを持たせて、横から見た時に逆三角形のフォルムにすると、下にたまりやすいボリューム感を解消することができます。

  

──髪が細く少なくなってきた時はフルウィッグを利用する、という想定で、今回は骨格のタイプごとに似合いやすいヘアスタイルを教えていただけますか?

 

はい。髪質や顔立ちにもよるのですが、傾向としては、だいたい次のようになります。

 

 ★小顔

フェイスラインを髪で覆ってしまうと、顔がより小さくなる。

 

Before

特に年齢を重ねた方の場合は、前髪やトップを少し立ち上げたり、サイドを流したりして顔が前に出てくるような印象にすると似合いやすい。

顔が小さい方は、サイドの髪を耳にかけて耳を出すと、リフトアップして見える場合がある。

 

After

★丸顔

ふくよかになってくる方の場合は、縦長のヘアスタイルにするとバランスがよくなる。

縦長に見せたい場合は、前髪をふわっと上げるなどして額を少し出すと効果的。

タイトすぎたり、ぺたんとなりすぎると“老い”を感じさせてしまうので、トップにボリュームを持たせて高さを出すことが大切。

トップにボリュームがあれば、前髪を下ろしながら額を少し見せるとか、ミディアムでフェイスラインに少しかかるようなヘアスタイルもいいのでは。

 

★面長

丸顔の方とは逆で、前髪のあるスタイルが似合う。

縦のラインは面長を強調するので、ロングヘアは避けたほうが無難。

長くてもセミロングかミディアムに。

長さがあるとぺたんとしやすいので、ストレートは不向き。

レイヤーやパーマヘアでサイドにボリュームを出すと、面長をカバーすることができる。

(横に広げることで、縦の印象を弱める)

★エラが張っている

 

Before

フェイスラインにかかる長さはあったほうがいいが、髪でエラを隠そうとすると下にボリュームがたまって、たるみが強調されやすい。

After

エラより上(頬骨の延長線上)にボリューム感を出して、目線をエラから上にいくようにすると気になりにくくなる。

  

★ハチが張っている

髪質との兼ね合いもあるが、基本的にはトップとサイド(真横)にボリュームを持たせつつ、ハチの部分は下げる(膨らまないようにする)と菱形に近いフォルムになるので、ハチの部分が目立ちにくくなる。

トップ(左右の黒目から上の延長線上)にボリュームを出すつもりでハチの部分にカーラーを巻いてしまうと、逆にハチが強調されてしまうので、カーラーを使う時は巻く位置に気をつけて。

 

──次に、髪の色やスタイルによる“違和感”についてお聞きします。

たとえば、年齢を重ねてからのボブスタイルやワンレングス、ロングヘアは違和感が生じやすいイメージですが、なかには似合う方もいますね。

 

どれも下のほうにボリュームがたまりやすいので人を選ぶヘアスタイルですが、ロングヘアが似合う方はワンレングスも似合う傾向があります。

ロングが似合う方でもストレートだと違和感が生じやすくなってきます。

 

Before

そこでウェーブパーマをかけたり、前髪をふわっと立ち上げたりして、軽さを出すといいと思います。

 

After

 

──最近はグレーヘアにする方も増えていて、「いい年をして染めてるなんて、若さにしがみついているようでみっともない」という方もいらっしゃるようです。

でも、個人的にはありのままのグレーヘアが素敵に見える方と、染めているほうが素敵に見える方がいると感じています。

 

グレーヘアが人気を集めている背景には、“若返り”ではなく、ありのままの自分を見せながら素敵でいたいという志向があるんです。

グレーヘアで素敵に見えるようにするにはメイクやファッションに気を使う必要があるので、ハードルは高めですが、あえてそこに挑戦する方が増えているんです。

 

──それは今までになかったシニア像です!

ただ、個人的に気になるのは、好きで憧れる色やスタイルと、似合う色やスタイルが同じとは限らないということなんです。

方向を間違えると“若作り”や“老け見え”につながってしまう恐れがありますよね。

でも、それを相談できるサロンがなくて・・・。

髪の質やボリュームが変化してきているので、それを踏まえたスタイルにしてもらえないと素敵な感じにならなくて、ものすごいショックを受けてしまいます。

 

そうですよね、年代ごとの変化を踏まえた提案ができるヘアサロンがまだ少ないんだと思います。

一人ひとりに似合うスタイルを見つけるには、顔立ちや髪質を理解することが必要なので、「髪型を変えれば若返る! シニアビューティヘア」は美容師さんにも役立てていただけるように書いています。

技術的なことを言えば、何よりも大事なのが顔まわりのフィット感です。

どんなヘアスタイルでも、その人の顔立ちになじんでいれば“違和感”は生じません。

 

今後も『えがお美容室』のノウハウを蓄積していって、より具体的に理論立ててまとめられたらと思っています。

 

──お忙しいなか、きめ細かいアドバイスをありがとうございました!

えがお美容室

東京都豊島区巣鴨3-20-14 山下ビル2F

予約:03-5980-7522

 

1つ1つの席を離れた場所に配置するなど、パーソナルスペースにも配慮した美容室です。

シニア世代専門のセレクトショップ(写真)も併設しています。

ウィッグ選びの流れ

ここでは

サロンでウィッグを選ぶ時の流れ

をまとめています。

 

(1)カウンセリング

・どんな悩みがあるのか

・予算はどのくらいか

希望の髪色やスタイルはどんなものか

 

などを販売スタッフに伝えます。

 

フルオーダーの場合は、頭囲などのサイズ測定、髪質や髪色の分析なども行います。

 

(2)商品選び

レディメイド(既成品)の場合は、商品のなかから条件に合いそうなものをいくつか選んでもらいます。

価格帯やスタイルなどに少し幅をもたせて、数を多めに選んでもらうと比較しやすく、納得のいく商品選びができると思います。

フルオーダーの場合は、一般的なヘアサロンと同じように希望のスタイルを選ぶことになります。

 

(3)試着

鏡の前で実際に試着します。

ピン、ヘアネット、ブラシなどはサロンにあるので、手ぶらで大丈夫です。 試着で自髪が乱れても、その場で直すことができます。

どこのサロンも人目につきにくい場所にあり、カーテンや仕切りがあるので、人に見られる心配はありません

 

(4)購入

50代〜向けのウィッグは衝動買いできる価格のものは少ないです。

最近は頻繁にセールが開催されているので、セール時を狙うとお得です。キャッシュレスアプリのポイントを使うなどの手もあります。

下着ほどではありませんが、肌に近いところにつけるものであるため、返品交換はききにくいので、注意してください。

 

(5)毛量調整、スタイリング

原型のウィッグは毛量が多め、長めに作られているので、そのままつけると重たくて疲れるうえ、頭が大きく見えてしまいます。


↑毛量調整する前のウィッグ原型

サロンにはプロの美容師がいるので、試着の様子を見てから毛量を調整したり、アイロンでスタイリングをしたりして、自然な髪に見えるようにしてくれます。

耐熱のウィッグなら、ゆるめのカールを強めにしたり、強めのカールをゆるめのカールにしたりすることもできます。

時々、「自分でカットして失敗してしまった!」という方がいます。

自分の髪ならまた生えてきますが、ウィッグは一度切ったら元の長さに戻ることはありません。少しお金がかかりますが、ウィッグのカットや、アイロンを使ってのスタイリングは、プロにお任せすることをおすすめします。

 

(6)アフターメンテナンス

 

購入後も、お手入れやメンテナンスなどに応じてくれるサロンが増えています。

アフターメンテナンスの料金は事前に確認してください。 条件つき無料だったり、有料だったり、会社によって異なります。

 

店頭のマネキンや、ウェブサイトのモデル写真を見ただけで購入してしまうことのないよう、ご注意を。

顔の骨格や雰囲気、頭部の形などは1人1人違うので、つけてみるとイメージと全然違った!ということになりやすいのです。

必ずサロンで試着をしたうえで選ぶようにしてください。

何を解決したいか?で選ぶ

50代からのウィッグ選びは、

どんな悩みを解決したいか?

で選ぶことが基本になります。

サロンではまず、カウンセリングを行います。人それぞれ、じつにいろいろなお悩みがあります。

 

・地肌が見えてしまう

 →ハーフウィッグまたはフルウィッグ

前髪の生え際、頭頂部、つむじの髪が少なく、地肌が見えてしまう」

「友人から『後ろが割れているわよ』と言われる」

このような場合は、カバーできる範囲が広いハーフウィッグやフルウィッグが適しています。

ハーフウィッグは前髪から後頭部まで(人によっては襟足近くまで)、広範囲をカバーできるウィッグです(図の黒い部分は自髪のイメージ)。

 

 

ストレスによる円形脱毛症、抗がん剤の副作用による一時的な脱毛でご相談に来られる方もいます。

 

・白髪が増えた

 →パーツウィッグ

顔まわりの生え際、つむじ、後頭部など、目立つ場所に部分的に出てしまう」
染め続けるのがたいへんだから、ウィッグを使いたい」

「全体がきれいに白くなるまでの間にウィッグを使いたい」

 

前髪やつむじなど、決まった場所に白髪が集中している場合は、小さなウィッグでカバーすることができることがあります。

・スタイルがまとまらなくなった

→フルウィッグ

「年齢とともにクセ毛になってしまった」
「スタイリングしても広がってしまう
「ウィッグで毎朝のスタイリングの苦労から解放されたい

こうした悩みに応じて、候補となる商品を選びます。

さらに予算、使う頻度、使うシーンなどの条件に合うものを絞り込んでいくという手順になります。

パーツウィッグの場合は、自髪の色や髪質となじむものが候補になります。

自然に見えるウィッグの選び方

悩みを解決するだけでなく、

自然に見えること

も大切です。

一般的には、肌の色がくすんでくる年代は、髪色が少し明るいほうがよいといわれています。そのため、多くの方が茶を選んでいます。

また、高齢の方のあいだでは、「年相応に見えないとおかしいでしょ?」と、グレーヘアに興味を持つ方が増えています。

特に80歳を過ぎた方は、「髪を茶に染め続けてきたけれど、無理に若く見せることに違和感を感じるようになった」とおっしゃる方が多いです。

そのお気持ちは私にもとてもよくわかるのですが、イメージコンサルタントの方によると、「中高年になったから茶」「高齢になったからグレー」などと決めつけなくてよいのだそうです。

たとえば黒が似合う人は、年齢を重ねても黒のほうが若々しく見えるとのことです。

そうなると、「自分に似合う色って・・・?」と、迷走してしまいますよね。

一番の近道は、サロンで実際に試着してみることです。

似合わないものは、顔つきや雰囲気となじまないので、髪だけが別人のような違和感を覚えます。

逆に似合うものは、鏡を見た瞬間に「あ、これは私だ」と感じられるものなのです。

たとえば、「もうすぐ80歳だから、グレーにしたらどんな感じなのか、体験してみたい」とサロンに来られた方の例をご紹介します。

・真っ白に近いもの、グレーに少しだけ黒が混じったもの
→「私は顔がぼんやりているから、白は似合わないわね・・・」とのこと。客観的に拝見した感じでは、一気にご高齢になられた印象・・・。

・ほぼ黒で、少しだけグレーが混じったもの
→「あ、これだわね」と、鏡を見てうなずかれる。客観的に拝見して、おしゃれで素敵なご婦人に見える!

このくらい違いがあるのです。ご自分に合うウィッグが見つかると皆さん、納得したような、ホッとしたような表情に変わります。髪の色やスタイルは「私らしさ」と密接につながっているのだと実感する瞬間です。

年齢とともに髪が細く少なくなってきたら、ぜひウィッグの試着だけでもしてみてください。

いろいろなものをつけ比べているうちに、「あ、これ私だ・・・!」と感じられる瞬間があると思います。

この不思議な感覚こそ、「私らしさ」(アイデンティティ)と呼ばれるものだと思っています。

ウィッグを利用することは、老いを受け入れながらも自分らしさを見失わないための知恵とでも言ったらいいでしょうか。