髪の研究(脱毛中):紫外線を当て続けた毛髪のキューティクルを見てみた

 

「紫外線に当たることでキューティクルに変化は出るのか」

以前からずっと気になっていたことを調べてみました。

 

2023年2月16日 テスト開始

 

空気が澄んで晴れた日が多い季節になったので、テストを開始することに。

自分の毛髪(超くせ毛の毛髪です!)をジッパー付き保存袋に入れて検体とする。

 

 

ベランダ(南向き)の物干し竿の支柱を台として袋を設置。

ラベル印刷のない透明な面を表に向けて、できるだけ太陽光が直角に当たりそうな角度に固定した。

 

袋内の毛髪は、洗髪後のドライヤー時に自然に抜けた毛髪(自分の髪)を採集して、清潔な状態で保管していたもの。

(乾かした直後はまっすぐに近い状態ですが、このように袋に入れると即座にくるっくるが復活。やっぱり死ぬまでくせ毛なんだな・・・と再認識させられます)

 

その後、袋を放置。

 

2023年4月14日 顕微鏡で観察

 

袋内の毛髪を1本取り出して、速乾のりを使って標本を作り、顕微鏡で観察した。

結果、キューティクルの表面の様子には極端な変化は見られなかった。

髪の色も肉眼で見た印象として、特に変化なし。

 

※↑↓実際はとてもくっきり見えているのですが、対象物がとても小さくスマホではピントが合いにくいため、どう頑張ってもこれより鮮明に撮ることができず。ご容赦を。

 

下:日常の抜け毛(自分の髪)

 

 

キューティクルを顕微鏡で見る方法については下記(サイト内記事)

髪の研究:自分の髪のキューティクルを見てみた

 

[テスト期間中の東京の天気]

雨または一日中曇りなど、十分な紫外線がなかった日数

2月:3/13日

3月:16/31日

4月:4/14日

 

晴れた日が多かったと思ったけれど、実際は期間中の晴天率は約6割。

しかもベランダに太陽光が差すのは午前中だけなので、結果を見るにはまだ早いともいえる。

このテストは酷暑へと持ち越しです。

 

紫外線がキューティクルの

内側に影響を与えることは

すでに研究報告がなされている!

 

「毛髪の紫外線ダメージ -評価指標とダメージケア-」

資生堂リサーチセンター(2014)

 

毛髪に紫外線を当てると、キューティクルの内側に空洞ができるという報告があります。

 

↑上記の報告書より引用

ブリーチ処理をした髪に紫外線が当たった場合の画像(右下)は、かなり恐ろしい。

 

この空洞が大きくなるとキューティクルが剥がれる → 毛髪表面の形状が不規則になり、手触りが悪くなる とのことです。

 

私はキューティクルが剥がれている状態を自分の目で見たことがないので、どうにかして見てみたいわけです。

たまに市販のヘアカラー(ブリーチ剤ではないもの)を使っているので、使用直後にも観察したのですが、キューティクルが剥がれるほどのダメージはないようです。

が、縮毛矯正をしていた頃は切れ毛がかなりありました。

切れた部分の周辺を観察しておくべきでしたね・・・。

 

傷んだキューティクルとは

果たしてどんなもの?

 

下記の画像がわかりやすいです。

花王ヘアケアサイト

キューティクルの傷み 傷みによる髪の変化

 

私自身、縮毛矯正をかけていた頃はここまでいっていたことになるわけです。

髪型も針金を植えたようになり、家族から「武者人形」と言われ、返す返すも完全離脱してよかったと思います(美容院も変えました)。

 

縮毛矯正時代(2019年にこのブログを始めるより前の画像)

 

くせが強い人は、美容師さんから縮毛矯正や、逆にパーマをかけてごまかすことを勧められることが多々あると思います。

が、安易な道を選ばないで、くせが出にくいヘアスタイルやカット、摩擦が起きにくいシャンプーなどで上手に乗り越えられるといいですね。

 

美容業界の方が縮毛矯正やパーマを勧めるのは、客単価が上がるからではないですか?

どちらも髪にダメージを与える点では同じです。

しかも、パーマの場合は髪がくるくるして絡みやすくなるので、くせ毛が増強され、摩擦が起きやすくなります。

 

くせ毛のケアとして大切なのは、とにかく摩擦が起きにくいようにすることなのです。

摩擦が起きにくいサラサラ系シャンプーなどを使い、ブラシなどで強く引っ張る乾かし方をやめる。

冬は静電気を防ぐ。などといったことを続けるうちに切れ毛はなくなるし、髪の歪みも出にくくなり、だいぶ扱いやすくなってきます。

 

管理者プロフィール

Kamiyama

 

ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。医療・健康分野を中心に取材活動、コピーライティングを続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。

 

生まれつき強いくせ毛。年齢とともに髪が細く広がるようになり、雨と風の日はファッションウィッグを使用。ウィッグサロンで販売と相談業務の経験あり。

2022年にシャンプーを変えてからは、なぜか逆にくせが出にくくなってきた。

 

◉余談

最近の悩みは、毎年、夏の終わりに大量に髪が抜けることです。

3〜4月:本来の毛量に戻り、美容師さんが「思った以上に増えてびっくり」と少し引いてしまうほど。

真夏:わざわざカットで毛量を減らすほど。特に後頭部の毛量が多い。

8月の終わり頃から11月頃まで:全体的にバラバラと抜ける。今度は一気にスカスカに。

木枯らしが地肌に凍みる。

地肌が透けて見えるようになるので、毎回元に戻るか不安になる。

 

原因と対策を知りたいのですが、夏の脱毛についてはまともな研究レポートが見つかりません(「〜といわれている」「〜と考えられている」、あるいは根拠となるデータがない)。

紫外線対策はそこそこしているので、単にヘアサイクルの都合? 謎です。