「紫外線に当たることでキューティクルに変化は出るのか」
以前からずっと気になっていたことを調べてみました。
テスト開始
2023年2月16日
[検体]
洗髪後のドライヤー時に自然に抜けた毛髪(自分の髪)を採集し、清潔な状態で保管していたものを、ジッパー付きの袋に入れた。
注:超くせ毛の毛髪です!
乾かした直後はまっすぐに近い状態です。が、摩擦が加わるとくるっくる。
やっぱり死ぬまでくせ毛なんだな・・・と再認識させられます。
[方法]
ベランダ(南向き)の物干し竿の支柱を台として袋を設置。
ラベル印刷のない透明な面を表に向けて、できるだけ太陽光が直角に当たりそうな角度に固定して放置。
紫外線に当て続けた髪は茶色くなった!!
2023年8月31日
[結果]
肉眼で見てもはっきりわかるくらい変化が出た。
暗い場所(収納内)に保管し続けていた自髪は黒髪。
紫外線に当て続けた髪は、明らかに茶色くなっていた。
★激しいくせ毛でビジュアルに難があるため、画像を小さくしています。
気になる方は拡大して確認してください。
左:暗い場所(収納の中)に保管していた自髪。
右:春から夏にかけて紫外線に当て続けた髪。
確認のため、画像の色を抽出する機能を使ってみたところ、次のような解析結果になりました。
いちばん左は背景のボードの色。
右から2番目は左右の髪と背景の中間色を抽出しているようです。
紫外線に当て続けた髪の側は、やはり間違いなく茶色になっています。
使ったサイト
[考察]
この現象は、色物の衣類を日なたで干すと色褪せするのと同じしくみかもしれない。
衣類や家具が色褪せする現象は、染料の分子が紫外線によって分解されることによるものと考えられている。
髪の色素成分=メラニンに何らかの変化が起きたのかもしれない。
[その他]
指で感触を確かめてみるとつるつるした感じがなく、見た目にもツヤ感がないように思われた(個人の感想)。
が、強く引っ張っても切れるようなことはなく、傷んだかどうかは不明。
[顕微鏡での観察]
そもそもスマホで撮影するのが難しいのに、顕微鏡の保管・メンテナンスが悪いらしく、視野に気泡のようなものが見えてしまい、くっきり観察できず(プレパラートの気泡ではない)。
このため、キューティクルに変化が出たかどうかわからず。
がびーん(昭和オノマトペ)。
以前撮ったもの(紫外線に当てていないもの)は下の画像です。
※↓実際はとてもくっきり見えているのですが、対象物がとても小さくスマホではピントが合いにくいため、どう頑張ってもこれより鮮明に撮ることができず。ご容赦を。
日常の抜け毛(自分の髪)
★キューティクルを顕微鏡で見る方法については下記(サイト内記事)
紫外線がキューティクルの
内側に影響を与えることは
すでに研究報告がなされている!
毛髪に紫外線を当てると、キューティクルの内側に空洞ができるという報告があります。
画像は報告書より引用
ブリーチ処理をした髪に紫外線が当たった場合の画像(右下)は、かなり恐ろしい。
この空洞が大きくなるとキューティクルが剥がれる → 毛髪表面の形状が不規則になり、手触りが悪くなる とのことです。
資生堂リサーチセンター(2014)
外出時に帽子や日傘を使う習慣がない人で、日が当たる髪の外側だけゴワゴワしている、傷んでいる感じがするという場合は、もしかしたら紫外線の影響もあるかもしれないですね。
傷んだキューティクルとは
果たしてどんなもの?
下記の画像がわかりやすいです。
花王ヘアケアサイト
紫外線より髪に大きなダメージを与えるのは、ブリーチ材や縮毛矯正、ヘアアイロンの熱などです。
実際、縮毛矯正をかけていた頃や、ヘアアイロンで熱を加えていた頃は切れ毛が出ていたので、かなり傷んでいたと思います。
髪型も針金を植えたようになり、家族から「武者人形」と言われ、返す返すも縮毛矯正をやめてよかったと思います(美容院も変えました)。
縮毛矯正時代(2019年にこのブログを始めるより前の画像)
管理者プロフィール
Kamiyama
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。医療・健康分野を中心に取材活動、コピーライティングを続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。
生まれつき強いくせ毛。年齢とともに髪が細く広がるようになり、雨と風の日はファッションウィッグを使用。ウィッグサロンで販売と相談業務の経験あり。
2022年にシャンプーを変えてからは、なぜか逆にくせが出にくくなってきた。