本日は自分の見た目ではなく、家の見た目について。
新築から20年以内にリフォームが必要になることが多いところをまとめました。
(生活に支障がなければ、リフォームしなくてもかまいません)
和室の障子、畳、襖など:障子は毎年、その他は5〜10年ごと
和室に使われている和紙やイグサなどの天然素材は変色しやすいので、見た目が気になり出したら張り替えます。
障子はDIYでも可能。その他は業者さんに連絡し、まずは見積もりを出してもらいます。
水回り:10年めくらいから
多いのは蛇口の水漏れ。パッキンやカートリッジの劣化が原因で起こります。業者さんに連絡すると、「部品がもうない」などと言われて交換になることが多いです。費用は蛇口本体+作業費用で数万円。
給水管・排水管の詰まり・漏れのようなトラブルは、マンションなら定期的に清掃が入るので起こりにくいと思いますが、もし起きた場合はマンション全体の寿命を縮めることになるので、ただちに対処する必要があるそうです(管理会社の話)。なお、排水溝の水漏れは、火災保険の対象になっていることが多いです。
給湯器:寿命はだいたい10〜15年
屋外に吹きさらしの状態で設置されている一戸建てなどは、カバーのある場所に設置されているマンションよりも寿命が短くなりやすいそう。
次のような症状が出始めたら寿命が近づいているサインだそうです(ガス会社さんによる)。
□お湯の温度が安定しない。
□暖かい季節でも、なかなかお湯にならず、バケツ何杯分もの水を使う。
□キッチンと浴室で同時に使うと温度が下がる。
□異音がする。
壁紙(クロス):おおむね10年め以降
10年めあたりから境目が目立つようになったり、浮いてきたりします。
うちの場合は2011年の東日本大震災で激しく揺れたときに窓際の壁紙に亀裂が入ってしまいました。
DIYで補修しましたが、年月がたったクロスは収縮して固くなっているので、きれいに仕上げるにはコツがいります(スチームでクロスを柔らかくしてから専用ボンドを塗り、マスキングテープで上から押さえるなど)。
全面貼り替えを業者さんに頼む場合、作業は1日〜1日半で終了するようです(6畳間)。住んでいる部屋すべてのクロスを張り替える場合は1週間近くかかるようなので、長い休みがとれるタイミングでないと難しいです。
フローリング:10年め以降
家族構成によって劣化の進み方が異なると思いますが、床が浮く・軋むというような場合はリフォームが必要のようです。
長年の汚れが気になるというだけなら、業者さんにクリーニングやフロアコーティングを頼む方法があります。
床を貼り替える場合、ついでに床暖房にするという選択肢があります。
時代とともにどんどん進化する設備:2年め以降
・ビルトインガスコンロ
タイマーつき、両面焼きグリル、ガラストップなど、最新型になればなるほど、安心安全・掃除がしやすいといったメリットがあります。
壊れたわけでなくても、取り替えたほうが快適ではあります。
・トイレ
時代とともに節水化が進み、洗浄水量がどんどん少なくなっています。たとえば災害で断水に見舞われたとき、より少ない水で流せるトイレのほうがいいですよね。
※電気でしか水が流せないタイプは、停電時に使うことができないので要注意。
また、最近は内側も外側も凹凸の少ないデザインで掃除がしやすいタイプが主流。壊れたわけでなくても、取り替えたほうが快適というメリットがあります。
便座の劣化が気になる場合は、本体はそのまま、便座だけ交換することができます(一体型でない機種に限る)。またはメーカーに修理を依頼する方法があります。
20年め以降(自分の年齢に応じてリフォームしたほうがよい設備)
・浴室
現在の浴室がバリアフリータイプになっていない場合は、やがてリフォームが必要になるかもしれません。
介護保険で要支援・要介護の認定を受けている場合は、身体機能の状態に合うものを選びます。費用の一部を介護保険で賄うことができます(トイレも同様)。
浴室はそのまま、入浴しやすくするための器具を追加する方法もあります。
・和室
和室を寝室にしている場合、年齢とともに立つ座るの動作や、布団の上げ下ろしがつらくなるため、洋室にベッドという生活スタイルに変えることを検討したほうがよいかもしれません。
以下は私自身の体験をまとめたものです。
<?年め>
・障子の貼り替え:所要1日(DIY)
ホームセンターに紙を買いにいき、貼り終えるまでが1日(ほとんど1人で作業)。
使ったのは、アイロン貼りタイプ。手や床が汚れないのでおすすめ! ただし加熱が不十分だと、日がたってから剥がれてしまうので注意。
<10年め>
・畳の表替え:所要1日
畳が傷んできたときにやることとして、裏返し/表替え/新調の3つの選択肢があります。
□裏返し
張ってあるイグサを裏返して(リユースして)張り直すこと。
□表替え
表面のイグサの部分と畳縁だけを取り替えるもの。
畳縁にはものすごくいろいろな種類があり、価格も下から上まで幅広いです。最近は縁なしの畳が人気。
素材は、イグサ/和紙/合成繊維の3タイプがあります。和紙と合成繊維は変色がほとんどないそうです。
畳屋さんに頼むと、朝取りにきて、夕方には張り替えたものを持ってきてもらえます。イグサならではの香りが部屋中に漂うと、新築が蘇ったような気分!
□新調
畳床(土台の部分)まで丸ごと作り直すもの。畳床には、稲わら/畳ボード(天然のエコ素材)/ポリスチレンフォームの3タイプがあります。現在の主流はポリスチレンフォーム。
初めての表替えから10年たって、また古くなってきました。ゆくゆくは和室を洋室にリフォームし、ベッドを置くつもりなので、さてどうするか思案中です。
<15年め>
・浴室の水栓の交換:1時間以内
・キッチンの水栓の交換:1時間ていど
浴室とキッチンの水栓がほぼ同時に劣化。きちんと閉めても少量の水がポタポタと出続けるようになり、業者さんに見てもらうと「部品はもうない。取り替えても本体は各1〜2万円程度」とのことで交換しました。
選ぶポイント
□設置可能なサイズで、希望する機能がついたもの。
□使いやすい大きさのもの。
キッチンの水栓は、身内の知り合い(内装屋さん?)に頼んだところ、憶測で持ってきた大きめのシャワーヘッドを強引につけられてしまいました。シンクで作業するときに邪魔ですが、身内のつてなので文句も言えず。管理会社を通したほうがよかったと後悔しています。
<16年め>
・玄関、トイレの手すり設置:1時間以内(DIY)
義兄の家に同居している義母(膝が悪い)が、週末だけうちで過ごすことになったため。
もともとバリアフリー住宅で、壁に手すりを設置するためのネジ穴が空けられている物件だったので、ホームセンターでサイズに合う手すりを購入して設置。
靴を脱いだり履いたりするとき、トイレで立ったり座ったりするときによく使っていた。大活躍でした! 復元してもいいのですが、そのままにしてあります。
<18年め>
・ガステーブル:1時間以内
最初のものがそれなりに古くなったことと、仕様が時代遅れになってきたため。最新型で手頃な価格のものに買い替え。大正解でした!!
買い替えのメリット
・ガラストップで掃除がしやすくなった。
・両面焼きグリルになり、魚を裏返さずに焼けるようになった。
・タイマー機能つきで自動で火が消えるので、麦茶を作るときに鍋を焦がすことがなくなった。
・温度設定や強火の設定ができるので、揚げ物や炒飯が手軽にうまく作れるようになった。
選ぶポイント
□そもそも規定のスペースに置けるサイズか。←これがいちばん重要。
□ガス式か、電気式か。
□IoT対応か非対応か。
□希望する機能がついているか。
□機能やスイッチが複雑すぎないか。
<20年め>
・ウォシュレットと床材:4時間ていど
ウォシュレット部分がそれなりに古くなってきたことと、仕様が時代遅れで1回に大量の水を使うタイプだったため。最新型で手頃な価格のものに買い替え。
買い替えのメリット
・洗浄水量が従来型13Lに対して、4.8Lと大幅節水に。災害時、水が出なくなったときのことを考えると、これはたいへんな違い!
・便器の内側は凹凸が少なく、外側はフラット。すっきりしたデザインなので、とても掃除がしやすい!
・白基調で、汚れが目立ちにくい柄の床材に変えたので、明るい空間になった。
選ぶポイント
□そもそも規定のスペースに置けるサイズか。←水道管の位置によって、置けるものと置けないものがあります。
□停電時の排水はどうなっているか(機種によって停電時の流し方が異なります。また停電するとフタじたいが開かず、水を流せない機種もあります)。
□手洗いやスイッチは一体型か、壁につけるタイプか。
□高齢になったとき、壁に手すりをつける予定があるか(壁にトイレのスイッチや手洗いを取り付ける場合、設置場所を検討する必要あり)。
なお、便器の色はホワイトがベストです。排泄物の色は健康管理のバロメーター。血尿や血便など、異常に早く気づくために、ホワイト一択といってもいいと思います。
・給湯器(風呂釜):4時間ていど
夏でもお湯になるまでバケツ何杯分もの水を出し続けなくてはならなくなったことと、浴室とキッチンで同時にお湯を使うと、お湯の温度が下がるようになったため。
取り替え後、お湯の温度に関するストレスはなくなりました。が、高温設定にするたびにリモコンが浴室とキッチンで同時にアナウンスするので、それが煩わしいです。
選ぶポイント
□配管の都合で、選べる機種は限定される。
□IoT対応か、非対応か。
□エコタイプか、非エコタイプか。 など。
リフォームをどこに依頼するか
知り合いの業者/マンション管理会社/その他
管理会社を通じて頼むのが一般的ですが、外部の業者さんに丸投げなので、それなら業者さんに直接頼んだほうが価格が安くすむのでは?と思いますよね。
ただ、最近はリフォーム詐欺などのトラブルが多発しているので、自分で業者さんを選ぶ場合は、会社に直接いって雰囲気を確かめたり、実際に施工した場所の見学会に参加するなどのリサーチが不可欠といえそう。
なお、給湯器とトイレは東京ガスさんにお願いしました。最近はトイレのリフォームもやっているそうで、給湯器とセットでお願いし、50万円以内で収まりました。
作業は東京ガスネクストワンという関連会社さんが行い、作業中に東京ガスの方も様子を見にきてくださり、とても安心でした!
築10年でフルリフォームするお宅もあるようです。
予算やこだわりなど、それぞれです。上記はごく一例として、ご参考になれば。
管理者プロフィール
@over50_wig
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。医療・健康分野を中心に取材活動、コピーライティングを続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。
生まれつき強いクセ毛。年齢とともに髪が細く広がるようになり、雨と風の日はファッションウィッグを使用。ウィッグサロンで販売と相談業務の経験あり。