50代のチリチリ髪:ワンマイルでも春から紫外線対策が必要だった

 

3月頃から増え始めるといわれる紫外線。

シミやしわの原因になることはよく知られています。

 

髪にもよくない影響があり、大手メーカーによる研究報告が多数あります。

 

紫外線が毛髪に当たると、毛髪を構成しているアミノ酸(シスチン、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファンなど)が酸化されて、別の物質に変化することがわかっています。

 

また、紫外線の影響で髪のタンパク質をはしごのようにつなぐS-S結合が切断されるということもこれまでの研究でわかっていました。

 

髪の外側のうねりに

紫外線が深く関わっている!!

 

さらに最近、花王の研究によって髪のうねりに紫外線が深く関わっていることが明らかに。

これまで、「髪も肌と同じように日焼けする」「紫外線でカラーの色が長持ちしにくくなる」といったことがいわれてきました。

が、髪のうねりにも関係があることがはっきりしたのです。

 

 

花王の研究報告(2023年1月リリース)

頭髪表層に特異的に発生するうねりのメカニズムを解明、予防には紫外線防御が有効であることも発見

 

 

毛髪が紫外線にさらされた後にひずんだ状態におかれると、切断されたS-S結合がひずんだ状態で再結合し、うねりの発生につながったと考えられます」

 

「頭髪の内側よりも、表層では紫外線やひずみの影響が特に大きく、意図せず不規則な形状に発生したうねりが固定された状態になっていると推察されます」

 

※髪がひずんだ状態=寝る時に枕との接触で力が加わることを意味しています。

 

髪に紫外線を当てないようにすると、うねりが抑えられることも示されています(左の図)。

というわけで、特に髪のうねりやチリチリ髪で悩んでいる人は、紫外線対策に力を入れたほうがよさそう!

 

帽子・日傘を選ぶなら

黒または白

 

帽子や傘、服の色を選ぶ場合、紫外線カット率が最も高いのは黒

ですが、白(真っ白、ホワイト)も黒に匹敵するレベルで紫外線カット率が高いそうです。

これは繊維の色を白くするために使われている蛍光剤の働きによるものだそう。

出典:

グンゼ公式サイト

 

ついでにウェザーニュースの記事によると、白色は熱中症対策にもなるとのこと。

 

「風がほとんどない気温30℃の屋外で実験したところ、5分間日光に当てただけでシャツの表面温度は大きく変わりました。

 

白色のシャツが気温と同じ30℃なのに対し、黒色や深緑色のシャツは50℃を超え、その差が20℃以上になったのです」

 

出典:ウェザーニュース

熱中症予防に効果的な服の色は?  

 

完全遮光の日傘・帽子に注目!

 

遮光タイプの日傘・帽子は年々進化していて、今では「完全遮光」タイプが出ています。

サンバリア100

 

↑サイトの説明によると、日光(紫外線)アレルギーのお客様からのオーダーがきっかけで「完全遮光日傘」が生まれたとのこと。

パーカーやアームシェードなども作られていて、ライフタイルに合わせて選べるのも嬉しいです。

 

また、遮光だけでなく、遮熱効果もある帽子や傘を選ぶと、猛暑の炎天下で歩くのがかなり楽になります。

営業職などで屋外を歩くことが多い方などはぜひお試しを!

 

ヘアスタイルを変えて

つむじや分け目を守る

 

アデランス公式サイトには、次のような情報も!

 

「ただし帽子をかぶっても、紫外線の全てをカットできるわけではありません。

特に分け目は、紫外線のダメージを受けやすくなると考えられています。

定期的に分け目を変えて、紫外線のダメージを分散するのもおすすめです」

アデランス公式サイト

髪の毛を紫外線から守る3つの対策・アフターケアでダメージ回復

 

オールバックのように髪全体を後ろへ流して分け目をなくす手もあるようです。

女性なら後ろで1つにまとめるスタイルなど。

そこまで気にしていなかったけど、やらないよりはやったほうがよいかも・・・。

 

髪の日焼け止めは

ノンケミカルがベター

 

最近は顔だけでなく髪や地肌にも使える日焼け止めスプレーというものが出ています。

 

とても参考になる商品比較サイト

【2023年】日焼け止めスプレーのおすすめ8選。LDKが人気製品を徹底比較

 

スプレー1本で髪・顔・首をまるっとUVケアできるのは嬉しい!

と思いきや、気になる文言が。

「ミストやスプレータイプは構造上の問題でノンケミカルのものがありません」

 

ここでいうケミカル、ノンケミカルとは

 

ケミカル=紫外線吸収剤

製品に含まれている化学物質(ケイヒ酸系、ベンゾフェノン系、トリアジン系など)が起こす化学反応によって、紫外線から肌を守る。

人によっては肌に刺激を感じる。

 

ノンケミカル=紫外線散乱剤

製品に含まれている微粒子が物理的に紫外線を跳ね返して肌を守る

 

で、日焼け止めに含まれている化学物質は皮膚から体内に吸収されることがわかっています。

 

日焼け止めの化学物質は体内に吸収され、血液中に流れ込んでいた:米当局の臨床試験から明らかに

※米当局=米食品医薬品局(FDA)

 

アメリカの製品と日本の製品ではそもそも基準も成分も異なるので、この情報はご参考までに。

ただ、ノンケミカルがベターということは間違いないでしょう。

 

また、ミストやスプレーは鼻や口から吸い込みやすいので、筋金入りの喘息持ちとしてはできる限り避けたい。

ということで、さらに検索したら日焼け止め効果のあるヘアミルクがあるようです。

 

でも、日焼け止めをきちんと落とそうとして髪を洗いすぎるようなことがあれば、それもまたダメージヘアにつながります。

1周回って、最も手軽で髪にやさしい対策は、帽子・日傘といえますね。

 

AMAZON

 

月光仮面のいでたちなら紫外線対策もバッチリ。

私がちらっと見ていたアニメの再放送ではこのように、白づくめでした。

が、Wikipediaによると「月光仮面の実際の衣装の色は白ではなく薄黄色だった。マントは表が黄色、裏地は黒だった」とのこと。えーっ。

 

管理者プロフィール

@over50_wig
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。医療・健康分野を中心に取材活動、コピーライティングを続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。

生まれつき強いクセ毛。年齢とともに髪が細く広がるようになり、雨と風の日はファッションウィッグを使用。ウィッグサロンで販売と相談業務の経験あり。