5月中旬にして真夏日を記録した2023年。
このたび私は、「死ぬまで二度とTシャツ姿で外に出ない」と決意しました(エクササイズ時を除く)。
春秋に重ね着のインナーとして重宝しているドゥクラッセのボートネックTシャツ(七分袖・綿100%)。
急に暑くなったので、これを1枚で着たらどうかなと鏡で見てみたのです。
そして愕然。
最近こればっかりだなあ・・・
何? 何ですかこれ?
首の後ろ側、衿の下にある謎の横ジワ。
まっすぐに立った姿勢でシワが出ているので、腕を動かしたり、体を捻ったりすると、背中のほうに横ジワが増幅していきます・・・。
改めて写真で見てみると、そこらじゅうにシワが寄ってます。
醜い。醜すぎ。
はっ、・・・てことは。
他のアイテムを着ても同じことに???(,,゚Д゚)
慌てて夏のトップスを引っ張り出し、後ろ姿を確認しました。
※私はTシャツをほとんど持っておらず、ここで比較したのはコットン100ではなく、混紡のストレッチ素材などです。
ボートネック
クルーネック
自分で作ったボートネック
※洋裁を習う前に市販の型紙を使って作ったので、肩の線がズレてます(汗)
どれも謎のシワは確認できず。
あーよかった!!!
(とはいえ、若い頃よりは肩まわりにやや丸み・厚みが出てきていることを自覚)
カジュアルダウンが定着するなか、私のようにTシャツが似合わなくて困る人も少なくないのでは。
特に40代以降は顔つきや体型の変化により、カジュアル服全般が似合わなくなってきます。
体操着のようなTシャツを着ると
手抜きにしか見えない
□リブ仕立てのクルーネック。
□ネックライン以外は直線で設計されている。
□前身頃・後ろ身頃の大きさが同じ。
□袖ぐりが大きめ。
↑カジュアルがトレンドといっても、カジュアル服を着るだけではトレンド感は出せません(汗)。
体型変化でTシャツが
よりいっそう似合わなくなる
女性は凹凸のある体型をしています。
さらに50代になると体型変化が大きくなってきます。
そのような人が平らでまっすぐに縫われたTシャツを着ると、どうなるか・・・。
幅や厚みのある部分に布を持っていかれて脇や裾のラインが曲がったり、シワが寄ったりするのです。
Tシャツは人体をきれいに見せるために設計された服ではないので、おしゃれに見えないのは当然といえば当然です。
↑特に生地が薄いものは体型を拾いやすいですね。
ちなみに、凹凸が少ない体型の人ならTシャツをまっすぐなラインのまま着ることができます(私も部活をやっていた頃はこんな体型でした↓。ウソではない)。
綿100%の男前Tシャツで
後ろ姿がダサくなる
他のTシャツを着ても同じシワが出るのだろうか?
そういえば室内用Tシャツがあったなと思い出し、着てみたら。
なななんと。全く同じ現象が起きるではありませんか!!
さらに、もう外には着ていかない着古しのカットソーなどなど、いろいろと着て確かめてみました。
結果、私の醜いTシャツ姿の原因が明らかになったのです。
はい。その共通点は、
綿100%かつ、後ろの衿ぐりのカーブが浅く、直線に近い形になっているということ。
あくまでも私の身に起きている問題であって、同じものを着てもシワが出ない人もいると思います。
が、そもそものヒトの首は円柱に似た形なので、衿ぐりにはカーブをつけないときれいに沿わない。
これは洋裁の基本として教わることです。
ちなみに、後ろに横ジワが出ないブラウスの衿はこうなっています。
参考:ユニクロのエアリズムタンクトップ
衿ぐりのカーブに加え、ストレッチ素材ということもあり、後ろには全くシワが寄りません。
衿ぐりが詰まったTシャツは
痩せている人向き
改めて世の中のいろいろな商品を見てみたところ、年齢が高めの女性向けのTシャツには首まわりの開きが極端に少ないものがよくあるようです。
年齢とともに「肌を露出したくない」「首の開きが大きいと寒い」「うなじの日焼けが気になる」という訴えが多くなるので、そうしたニーズに合わせているということか・・・。
若者向けでも、あえてこういうデザインにしているTシャツは珍しいものでなく、メンズのノースリーブシャツがこれに該当します。
この商品はネックラインにカーブが入っています。
が、衿ぐりは首の付け根にぴったり沿うようになっていて、開きがないのです。
見てわかる通り、肩のたくましさを強調する効果があります。
女性でもジムで鍛えていて自分の肩のラインが気に入っているなら、こういうシャツを1枚で着てもいいかもしれません。
が、たくましく見えたくない場合は全く逆効果です。
しかも横じわが寄ってしまうと、おしゃれ感ゼロ。というかマイナスです・・・。
買ったあとで
こうならないためにできること
□綿100%のTシャツ、カットソーはもう買わない。
(インナー用、フィットネス用を除く)
□後ろの衿ぐりが詰まっているもの(開きが少ないもの)、後ろの衿ぐりのラインが直線に近いデザインのものを避ける。
□サイズを1つ上げてみる(サイズを上げると幅も大きくなり、丈も長くなるので注意)。
シワの少ない着姿は、
ただそれだけで身だしなみに
気を使っている人に見える
体型変化が進む50代以降は、色やデザインよりもまず自分の体型と相性のいい(シワが出にくい素材やサイズ、デザインの)アイテムを見つけることが重要になってきますね。
せっかく質のいい服を買っても、体型に合わなければ生地が突っ張ったり、変に余ったりして、あちこちにシワが出てしまいます。
まっすぐ立っていてもシワが寄るようだと、それだけでダサい印象になってしまう。
これを防ぐには徹底的に試着し、どんなサイズ、どんなデザイン、どんな素材が自分の体型に合うのか、きれいな着姿に見えるか、ということを追究するしかないと思います。
絶妙すぎて感動しかない。
ソージュのコクーンブラウス
コクーンブラウス8分袖
以前から気になっていたアイテム。
試しに黒を購入しました(Mサイズ)。
これはかなり使えると判断して白(実際はアイボリー)も購入しました。
・ほどよいボートネックで抜け襟のデザインになっている(トレンド感がある)。
・ドロップショルダーで、バストまわりや背中のラインを拾わない。
・裾に向かって絞られているコクーンシルエットで、ボトムスにインしなくてもウエストがすっきり見える。
・素材に適度なハリがあるので、だらんとせず、きちんと感が出る。
シンプルなカラー展開で着回しもよく、いいことづくめのアイテムです。
袖の作りは
ネックラインと同じくらい重要
Tシャツやカットソーの袖は、細長い筒を直線で縫って、端を内側に折って縫っただけのようなものが多いです。
どうしても体操着っぽさが漂いますね・・・。
それほど高価な服でなくても、腕がきれいに見えるような袖に設計されているものは割と多く見つかるので、いろいろ研究してみてください。
袖の選び方を間違えると着太りしたり、たくましく見えたりします。
何を着たらいいかわからず迷走しまくっていた時期、袖も身頃もボリューム感のあるオーバーサイズのブラウスを着ていたことがあります。
膨張色(ライトグレー)だったこともあり、「太ったね」「ちょっと太り過ぎじゃないの」と言われて撃沈・・・(特に体重が増えたりはしていない。その服はリユースに放出しました)。
私が着太りする襟と袖(色も含む)
私がたくましいと言われる襟と袖
私が着痩せする袖
着太りするトップスの共通点:
ネックラインの開きが狭い。
なおかつ、下に落ちず斜め横に広がる袖がついていると、上半身の厚みや腕のたくましさが増して見える。
袖の作りひとつで、肩幅や肩まわりの厚み、バスト脇のボリューム感、二の腕の太さなどが強調されたり、逆にボリュームダウンして見えたりします。
袖は、ついてさえいればいいというものではないのです。
これもぜひ自撮りで研究してみてください。
(人の反応がひどかったものは即ワードローブから外していきましょう・・・)
似合う服を着ると
魅力が増して見える!
イギリスの大人気番組、”ブリティッシュ・ベイクオフ”で審査員を務めていたメアリー・ベリーさん。
ラウンドネックと比べると、Vラインのシャープな襟のほうが都会的で若々しく素敵に見えます♪
色も中間色より彩度が高めのほうがお似合いのようですね。
日本では、特に60代以降の女性で「首のシワが気になる。襟が開かないもの(ハイネックなど)しか着ない」という人が増えてきます。
が、海外の番組を見ていると、シワを気にせず好きな服を着ている人が多い印象。
私も首すじや手の甲がすじっぽいほうなので、隠したい気持ちもあるのですが、ハイネックが似合わないのでメアリーさん支持!!
こんなふうになれたらいいなあ〜。
人知れずイチロー並みの努力をしている
美ボディのシニア女性
ボディそのものが締まって均整がとれていれば、綿100%でも、スキニージーンズでも、年齢を問わずカッコよく着られます。
70代前半でジャストサイズ・ジャストフィットのニットやTシャツ、ジーンズ、マキシスカートなどをとてもきれいに着ている知人女性がいます。
若い人と全く同じ体型ということはあり得ないにしても、服にへんなシワやつれがない!
減食で痩せているのとも違うので、端的に言ってスリムで美しい体型なんです。
聞いたところ、週に3〜4回ジムに通ってボディメイクに励んでいるそう。
お菓子をたくさんいただいたりした時は、「1回食べる分だけ取って、あとは冷凍保存。だって目の前にあると食べちゃうでしょ」とのこと。
トレーニングじたいはとてもつらいのだそうで、「死ぬときはもうトレーニングしなくていいんだと思うと、きっと楽だろうな」と・・・。
ボディメイクの道は、かくも険しく遠かりき。
私には無理そうなので、素材とデザインに助けてもらうしかなさそうです。
管理者プロフィール
Kamiyama
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。医療・健康分野を中心に取材活動、コピーライティングを続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。
自分の体型に合う服を知るため、2022年から洋裁の通信講座(プロになりたい人向け)を受講して型紙作りから学んでいます。おかげで服のいろいろなことに意識が向くようになりました。