鏡を見たら、歯茎が青紫色になっている!
まずはかかりつけを受診
コロナ禍2年め(2021年)の夏、下の外側の歯茎が部分的に少しだけ、青紫色になっていることに気づきました。
笑顔になったとき、人目につくかもしれない微妙な位置です。
マスク生活のうちはいいとしても、いったい何なのか気になります。
運よく健診のタイミングだったので、かかりつけの歯科で聞いてみました。
原因として考えられることは4つ
1 歯茎に腫れがある場合 → 歯周病
2 金属の歯の下が変色する場合 → メタルタトゥー(金属が溶け出して歯茎が変色する現象)
3 1,2でない場合 → 加齢によるシミ(顔に出るのと同じ)
4 1,2でない場合 → 悪性腫瘍(歯肉がん)
私の場合、状況からして3か4だろうと。
そして万が一がんだった場合、他のがんよりもかなり深刻だそう(進行が早く致死率が高いという意味らしい)。
「えっ、そうなんですか・・・」
事前にネット検索してメタルタトゥーかなと思っていたので、ちょっと動揺しました。
「僕の経験では、限りなく100%に近い確率でシミだと思います」
・・・それもそれでショックなんですが。
「歯茎にもシミが出るんですか!?」
「そう、顔と同じ。唇や歯茎にもシミが出ますよ。
でも、その部分を切り取って検査しない限り、がんの可能性もゼロとはいえない」
検査するか、しないか。それはあなたしだい。
検査をしなければ「がんか? シミか?」は不明のままとなる。
とのことです。
このクリニックには大学病院の口腔外科の先生が来る日があるので、その先生の見解も仰ごうということに。
すると全く同じご意見で、どうするか自分で決めるようにと家に帰されたのでした。
がんであろうとなかろうと、歯茎のシミは取りたい・・・。
ただのシミなら顔のシミと同様、レーザーで消す方法があるようです(保険はききません)。
切るか。レーザーか。
切るか。レーザーか。
それ以前に、がんか? シミか?
このブログにもまとめた通り、歯茎の下にある親知らずを抜いたときのトラウマがあり、受けなくてもいい検査・治療なら受けたくないという思いも強くなっています。
「でもね、変色してる範囲が小さいから、検査で切り取るとしても同じくらいの範囲。
検査すれば変色したところもなくなるよ」
と、医療現場からは軽い感じのコメントも飛び出し、それもそうだと思ったりして、やや後ろ向きな感じで歯茎を切り取って確かめることに・・・。
都内でよく知られた大学病院の口腔外科に紹介状を書いていただき、なぜかすごい階級のドクターが登場。
ここでも「ほぼシミ」という見解のもと、自己決定を迫られました。
が、「検査したほうがいいよ」アピールはけっこう強かったです。
そうすれば医者も患者もモヤモヤから解放される。術を見せれば研修医の勉強にもなる。
とか、いろいろあるようです(個人的な解釈)。
こんなことで後進の教育に役立つならそれもまた、という思いにもなってきました。
縫合を工夫してもらわないと
切った形のままになる可能性
「でも、切ったあとの歯茎はどうなるんですか?」
「部分的に下がっちゃうね」
「そんな。歯茎が下がるんだったら切りたくないです」
「じゃあ切除後に歯茎が下がらない縫合をします」
とのことで、ついに交渉成立。
ごく小さな面積であるうえ、腕ききドクターらしいので手術じたいは30分もかからずに終わった記憶です。
(むしろ親知らずを抜くときにここに来たかった!!)
親知らずを抜くのとは比べ物にならないほど楽だと言われていましたが、歯肉を切った痛みじたいは同じでした。
確かに親知らずのときよりはずっと軽いですが、2日くらいは鎮痛剤を飲んだと思います。
きれいな歯茎が復元された!
検査結果は単なるシミでした。
予想していたとはいえ、がんでないことがわかり安心できたのは確かです。
こうなると、検査と同時に美容整形を受けたようなもの、ともいえます。
歯茎の色はきれいになったし、えぐれることもなく、びっくりするほどきれいに復元していただきました。
しかも保険診療なので、レーザー治療のような費用がかからずにすみました(レーザーで黒ずみを消す場合、費用の目安は3万円)。
フリーランスで仕事をしており、安くない国民健康保険料を納めているので、よかったと思います。
それにしても、シミだということは、また同じように出てくる可能性もあるんですよね。
単なるシミなら”病変”でさえないわけですよ。
身体的負担の少ない検査方法が開発されることを祈ります。
管理者プロフィール
@over50_wig
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。大手新聞社の月刊誌などで医療・健康分野を中心に取材活動を続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。