喘息持ちの50代、ついに新型コロナ陽性になってしまいました。
実際の症状と経過、喘息患者が新型コロナになった場合の工夫などをまとめました。
※症状や経過は人によって千差万別なので、あくまで参考としてお読みください。
2023年9月、新型コロナウイルス感染は「第9波に入った」と報じられました。
↑東京都の新型コロナウイルス感染症モニタリング分析資料
そうしたなか、3連休の真ん中に当たる9月17日に夫(60代)が咳をし始め、市販の検査キットで陽性確定。
直ちに自室に隔離し、消毒と非接触を徹底しました。
が、4日後に私(喘息持ち)も陽性が確定。
夫の陽性が確定した段階で、すでに感染していたのかな・・・。
2人とも陽性とわかれば家庭内での感染対策は不要です。
絶対に感染したくないと張り詰めていたものがなくなり、楽になりました。
◉症状と経過 ※Day1は陽性が確定した日
[夫]
高熱、激しい咳、嗅覚障害。
他は特になし。
日頃から食欲旺盛であり、高熱が出ても食欲は全く落ちない。
Day1,Day2
38℃台の高熱(最高で38.8℃)。
Day3,Day4
37℃台。夜になると熱が上がる。
Day5
思ったより長引いているため、最寄りの医療機関を受診しモルヌピラビルを処方してもらった。
夜、「匂いがまったくわからない」とのこと。
Day6
平熱になり寝たきり生活を離脱するも、嗅覚戻らず。
after Day7
少しずつ嗅覚が戻り、正常になった。
[私]
37℃台の微熱(最高で37.7℃)、顔面・鼻奥・喉・体の痛み。
他は特になく、普通の風邪よりも症状が軽い。
夫の陽性確定から4日目
36℃台〜37℃台の微熱が出たため、かかりつけでPCR検査。
ドラッグストアやスーパーで多めに買い出しをする。
夜、布団の上なのに平らな板の上に寝ているのような感じがして、仕事で疲れているのに全く眠れない。
Day1
陽性確定(9月21日)。
喘息持ちのため、処方されたゾコーバを飲む。
普通の頭痛とは違う痛み(あちこちがズキッとする神経の痛み)や体の違和感があるが、ロキソニンで楽になる。
普通にデスクワークをするが、昼食後に少し熱が上がり出し、布団で横になる。
睡眠時、口呼吸になると喉がカラカラになり、痛みが増すので熟睡できない。
薄手のマスクをして乾燥を防ぎ、少し寝る。
Day2
症状は喉の腫れと微熱のみ。
前日の夕方から痰(ウイルスの死骸)が絡み始めたので、回復しつつあるのでは?と思う。
ゾコーバが即効で効いた!!という感じはないものの、飲まないよりは回復が早いのかもしれません。
(インフルエンザのタミフルで感じるような即効性は感じていません)
夜になって喉の痛み(扁桃腺の腫れ)が悪化。
唾液を飲み込むときだけでなく、ずっとヒリヒリ痛くて眠れないため、ロキソニンを飲んで就寝。
Day3
平熱(36℃前後)。
喉の痛みと咳がわずかにある程度。
まともな食事をとっていなかったので体力が落ちたのか、ややフラフラする。
◉喘息発作は出ず
咳がほとんど出ないため、喘息発作が起きる気配はなし(予防用の吸入薬もきちんと吸入できている)。
通常の風邪では咳から喘息発作や呼吸困難になることが多いので、通常の風邪よりも遥かに軽かったことになります。
◉大変だったこと
夫が寝込んで1週間弱、食欲が全く落ちないため食事の用意が大変でした。
生協の宅配を利用しており、1週間分の食材(肉や野菜など)は冷蔵庫にありますが、微熱であってもだるさがあり、通常のような細かい調理はできませんでした。
たまたま注文してあったミールキットがとても便利でした。
おにぎりが食べやすいというのですが、普通にごはんをよそうよりも手間がかかるわけです。
おにぎりのほか、肉の入ったうどん、野菜の多いお好み焼きなどをコンビニやスーパーでまとめ買いしました。
卵は調理が簡単で食べやすく、タンパク質が摂れるので便利です。
栄養を補うため、野菜ジュース、ビタミンドリンク、豆乳などの飲料を活用。
◉咳を防ぐために役立ったもの
喘息持ちにとって、咳は発作の誘引となるので、できる限り咳が出ないようにする必要があります。
・薄手のマスク
感染予防の効果は高くなさそうな薄手の(安い)マスクは呼吸がしやすいので、寝るときにつけても呼吸が楽。
口呼吸で喉がカラカラになるのを防ぐことができた。
・ミルクティー
飲むと喉のイガイガ感が治まるので、咳が出にくいことが判明(あくまで私の場合)。
乳製品は胃の粘膜を保護する作用があることは知られていますから、喉の粘膜にもいいのかもわかりませんね。
だとしたら、牛乳、豆乳、カフェオレ、バニラアイスなどでも良さそう。
これまでは咳が出るときにはスーッとするのど飴、医薬品のトローチなどを使っていましたが、思ったほど効果を感じませんでした。
また、スーッとしすぎるものは刺激が強く、逆に咳が出てしまうこともありました。
上記はあくまでも個人の経験則です。
◉喘息発作が起きたら、感染症の治療よりも発作への対処を優先する
喘息患者にとって呼吸機能低下はとても恐ろしいものです。
喉の粘膜が荒れると咳が出て、そこから喘息発作が起きることが多いので、呼吸器疾患にかからないことが最も大切です。
が、今回わかったのは、必死で対策を施しても100%ウイルス感染を防ぐことはできないということです。
となると、かかったらどうしよう、喘息が悪化するかもしれない、といった不安がどんどん膨らんでくるかもしれません。
喘息患者は、こうした心理的不安を自分でコントロールできるようになることも大事です。
不安に支配されないようにするためには、信頼できるかかりつけ医、またはかかりつけ医院を見つけてきちんと通院し、ふだんから予防としての吸入を習慣づけて発作が出にくいコンディションを維持しておくことが大切です。
万が一、喘息発作が出始めたら早めにかかりつけに相談。
喘息発作が起きた場合は、インフルエンザやコロナの治療よりも、喘息発作を抑える治療のほうが優先となることをお忘れなく。
管理者プロフィール
Kamiyama
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。大手新聞社の月刊誌などで医療・健康分野を中心に取材活動を続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。絵の描き方など実用書の編集も行っています。
生まれつき強いくせ毛。年齢とともに髪が細く広がるようになり、雨と風の日はファッションウィッグを使用。介護施設で美容ボランティア(洗髪後のドライヤー係)、ウィッグサロンで販売と相談業務の経験あり。