フェミニン服が似合うと言われていたのに、だんだん似合わなくなってきた・・・。
今回は、そんな悩みを抱えながら解決できないまま50代を迎えてしまった人(私)の話です。
パーソナル診断で乗り越えた40代
30代後半の頃だったでしょうか、「何を着ても似合わない・・・」と感じるようになりました。
悩むばかりで迷走が止まらず、40代になって受けたのが「パーソナルデザイン」と「パーソナルカラー」の診断でした。
結果はまさかの”フェミニンタイプ”、"春カラー"。
私はコンサバ系、ネイビーが大好きだったので、たいへんな衝撃でした。
が、アドバイスの通りに春フェミンでまとめるようにしたところ、確かに周囲に評判がよかったのです。
そのため、自分に似合うものを自分で考える努力をしないまま50代を迎えることに・・・。
パーソナルデザイン、パーソナルカラーは、生涯を通して変わることがないそうです。
が、顔つきや体つきは生涯を通して変わり続けるわけです。
言うまでもなく、「さすがにもうフェミニンじゃないだろ」と、正しく気づけるときがやってきます。
しかしフェミニンタイプって、カジュアルもゴージャスもクールも路線が違うんですよ・・・。
この現実にどう向き合えばいいのか。
顔見知りのインポート系ブティックのやり手マダムにぼやいたところ、「そうね、あなたはすごく難しいの」と言われてしまい、アパレルのベテランでさえ匙を投げてしまうほどなのか・・・と途方に暮れました。
自力でどこかへ向かって進んでいくしかありません。
まずは「どう考えてももう無理」なアイテムを
クローゼットから排除
[実際に排除したもの]
・パフスリーブ
・ギャザー入り
・ペプラム
・ウエストリボン
・薄いピンク、パステルカラー
・シフォン素材
この写真はイメージですが、ほぼこの路線でした。
クローゼットがこういう服ばかりになっていたので、排除したら着るものが一気に減ってしまいました。
が、何を買い足せばいいかがわからない
コロナ自粛で受講し始めた洋裁講座の課題で、Aライン、ボックス型、ウエストシェイプなど、代表的なトップスを自分のサイズで試作したので、ワクワクしながら着てみるのですが、やはりどれもこれも似合わないんです。
じゃあどこをどうアレンジすると似合うようになるんだろうか。
自分の体型がきれいに見える丈・幅・デザイン・素材とは?と、ひたすら試行錯誤を重ねたのです。
その結果、最近になってやっと50代・フェミニンタイプに向くコーデの法則が見えてきたので、まとめます。
この法則に基づいたコーデは人から褒められることが多いので、間違っていないと思います。
仕事でお世話になっている某デザイン専門誌の編集部にいる女子からも「シックで素敵です!!」と言っていただき、ちょっと自信がつき始めています。
◉法則1:シンプル、シックをベースにする
ややクールなルックのものを選ぶ
内実とも大人になりきった50代には、大人っぽいアイテムが似つかわしいのです。
が、パーソナルイメージがフェミニンタイプの場合は、クールすぎないものを選ぶようにします。
写真は法則に基づいて購入した結果、似合うと言われているアイテムの例(前を閉じないでアウターとして着ています)。
ウエストリボンを後ろにまとめて結ぶことにより、Iラインに近いAラインを作ることができます。
スカートを選ぶなら、タイトとフレアーの中間くらい(台形)が向いています。
写真のラップスカートとほぼ同じ仕様のものを黒のリネンで作ったところ、これも似合うと言われています。
どちらも、フェミニンでも春カラーでもないですね。
共通点は、直線と曲線の間くらいのラインであるということです。
色がシックでも、このようなラインだと50代・フェミニンタイプに合うようです。
フェミニンタイプはラウンドネックやフレアースカートなど、曲線的なデザインのものが似合うのですが、50代以降は直線的なアイテムも取り込んで組み合せていくと、バランスが取れやすくなります。
トップスならラウンドネックにノーカラーのジャケットやベストを重ねるなどです。
パステルカラーをやめて、きりっとした色調に。
トップスの色は白一択
芸能人やアナウンサーなど、TVに出ている女性で、50代になって急に薄いピンクなど明るい中間色のブラウスを着るようになるのは何なんでしょう。
若いスタイリストさんがよかれと思って選んでいるのか、本人の希望なのか、ちょっと気になります。
顔色が悪く見える色のトップスは避けるべきですが、明るい色なら何でもいいというわけでもありません。
50代以降は顔つきや体つきがシャープでなくなっているので、薄い中間色はぼんやりした冴えない印象になりがちなのです。
私自身、薄いモスピンクなどは40代までよく似合うと言われていましたが、50代では全く冴えない印象に・・・。
50代に最適なトップスの色は間違いなく白だといえます。
白は清潔感、爽やかさを感じさせる色なので、年齢を問わず好印象を与えることができます。
科捜研のマリコさんがいくつになっても爽やかな印象なのは、言うまでもなくご本人の持ち味によるものですが、白衣の効果も全くないわけではないと思います。
また、白いアイテムを濃い色と組み合わせるとメリハリがきくので、白の効果がさらに高まります。
濃いめの色のシャツやブラウスに白のインナーを合わせるコーデは手軽です。
40代の人を例に挙げて申し訳ないですが、白いトップスといえば吉田羊さん(1974年生まれ)。
黒髪とのメリハリがきいていることもあり、いつもきりっとした印象です。
法則2:フェミニンの要素は排除しない
フェミニンタイプの場合、純粋にシンプル、シックなだけのコーデだとなんだか地味に見えたり、冴えない印象になってしまいます。
そこで控えめな度合いでフェミニンな要素を持つデザインのものを選ぶのがおすすめです。
あるいは、ややフェミニンな靴、バッグ、アクセサリーを合わせるなど。
そうすると、それだけで不思議とキャラが立ってきます。
あくまでも目立たないところに少しだけフェミニンさが漂うようにします。
↑自分で作ったカシュクールブラウス(市販の型紙をアレンジして作ったもの)。
黒地にグレーの小さなドットが入った柄物。
ドレープと控えめなパフスリーブで、デザインはフェミニンですが、色がシックなので50代でも違和感なく着られます。
黒いセミワイドのパンツを合わせていったところ、「シックで素敵!!」と言われた一枚です。
↑パンツはこれではないのですが、これとかなり似たスリットパンツです。
いかがでしょうか?
「フェミニンでも春カラーでもないじゃない!!」と驚かれたと思います。
過去のカラー診断では、「とにかく暗い色は避けたほうがいい」と言われていたのですが。
特に黒は、「トップスに使わないほうがいい」と言われ、黒のアイテムを大量に処分してしまったので、現在は数枚しか持っていません。
が、白のインナーを入れると、ダークな色を着てもすこぶる好評なのです(アクセサリーや靴、バッグなどは淡い色のものを使っています)。
50代になって再び服選びの基準がわからなくなったフェミニンタイプの方は、上の法則のどちらか1つではなく、必ず2つを押さえるようにしてみてください。
それだけで違和感のないコーデになりやすいので、ぜひお試しを。
悩みに悩んでエラーを繰り返してきましたが、コツがわかれば意外と簡単です。
もちろん、自分の身長や体型と相性のよいサイズ、素材のものを選ぶことが大前提です。
なお、ふんわりしたデザインや、明るい中間色が大好きでいつまでも着たい方は、無理に路線を変えないでくださいね。
私もいつかは自己表現としてのファッションを楽しめるような達人になりたいと思います。
管理者プロフィール
Kamiyama
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。医療・健康分野を中心に取材活動、コピーライティングを続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。
自分の体型に合う服を知るため、2022年から洋裁の通信講座(プロになりたい人向け)を受講して型紙作りから学んでいます。おかげで服のいろいろなことに意識が向くようになりました。