更年期とコロナで”うつが来た”!?
更年期とコロナ自粛のWパンチ(死語)!?
2022年夏、それは急激にやってきました。
まさか自分がこんなことになるとは!!という戸惑いの毎日です。
一番の原因は更年期というより、自粛生活があまりにも長かったせいかもしれません。
うつ傾向を自覚したきっかけ
□仕事に対するやる気が低下してきた。無気力傾向。
□気分が落ち込みやすくなった(人の言葉に傷つきやすくなった)。
□弱音や愚痴が増え、周囲からそれを指摘されるようになってきた。
□イライラしやすくなった。
□以前から短時間睡眠だったが、睡眠リズムが不安定になった。
このまま放置しておくと、うつ病になるかもしれないという不安に襲われました。
そこでまず自分でできることに取り組みました。
自己分析シートに書き出す
同年代の方なら「エニアグラム」をご存じかと思います。
私は「9つの性格」が大ブームになったとき、エニアグラムで「完璧主義」を初めて自覚した経験があります。
自己分析は、自分の状態を客観的に把握するうえで非常に有効です。
今回は以下の項目を具体的に書き出して、整理してみました。
□気分が落ち込む原因は何か。
□どんなことについて弱音や愚痴を言っているか。
□イライラの原因は何か。
□特にやる気が起きないことは何か。
うつ傾向になる原因には、内因と外因がある
この洗い出し作業によって、じつにさまざまな原因があることがわかってきました。
それを大きく2つに分けました。
[内因]
自分自身の考え方のクセに起因するもの
私の場合:
ネガティブ思考
[外因]
生活環境・他人の言動など、外部に起因するもの
私の場合:
家でじっとしているのが苦手なのに、コロナ自粛を続けていること。
「老けた」「髪が汚らしい」等と、見た目について言われること。
コロナ禍で自炊が増えたが家事はほとんど自分、などプライベートなことについては略。
内因の対策
自分の考え方のクセを改めることで変えていくことが可能です。
ネガティブ思考に陥っていると気づいたら、フラットな受け止め方に直すように意識するだけで変わっていくと思っています。
外因の対策
コロナ禍はどうしようもないことです。
他人の言動に対しては、改善を要求しても改めてくれないことが多い。
となれば、ストレスを受けにくい対応を工夫するしかありません。
見た目についてのネガティブな言葉に、どう対処したらいいか
「老けた」「髪が汚らしい」等、見た目に関するネガティブな言葉・・・。
心理学では「マイクロアグレッション(小さな攻撃性)」といわれているそうです。
「小さな差別の積み重ねが深刻な影響を及ぼす」とのこと。
うつ状態や自己肯定感の低下との関連が報告されているそうです。
元の記事:Newsweek日本版
で、思い出したことがあります。
だいぶ前のことですが、当時50代の女性から、旦那さんから急に「老けた」「きれいじゃなくなった」と毎日のように言われるようになり、うつになりそうだと聞いたことがあったのです。
これって、女性の”更年期あるある”かもしれないですね。
私は家庭内ではなく、仕事先やお酒の場で言われることがあります。
それらの指摘は事実なのでしかたないのですが、会うたびに何かしら不快なことを言われるので、ボディブローのように効いてきます。
つい最近、某宗教団体関連でテレビに出演したジャーナリスト、江川紹子さんがTwitterで下記のようなことをぼやいていました。
「老けたと言われるからもうテレビに出たくない」
人間だもの。誰だって必ず老けるんですよ。
それをいちいち指摘する目的は何なのでしょうね・・・としばらく考えた結果、1つの仮説にたどり着きました。
他人の「老け」を観察し、自分より老けている部分が見つかると嬉しい。
というものです。
これじたいは誰もが「内心あるある」だと思うのですが、わざわざ言葉にして本人に伝えるのはいかがなものか。
そもそもそういう人は、根拠なく自分だけは老けないと思っている節があります。
となれば、老いを自覚したときのショックは相当大きいことでしょう。
人のことを年寄り扱いしている人も、自分が年寄り扱いされる側になればわかるはずだと思います。
私を攻撃してくる人に対してはちょっと意地悪な気持ちで、そのときの姿を想像してみたりしています。
うつ傾向の最大の原因は
自己肯定感の低下だった
さて、私は今回の自己分析を通して、とても大きな気づきがありました。
上で紹介したNewsweekの「自虐だけでも老ける」に通じることなのですが。
それは、「今の自分を好きでいられていない」ということです。
私は「自分は自分」という観念を持っていて、他人と比較してどちらが上だ、下だと意識することがほとんどありません。
が、いつの間にか特定の対称と比較して、落ち込むようになっていたのです。
なななんと他人ではなく、自分です。
若い時と比べて体型が変わった、視力が衰えたなど、マイナス部分に焦点を当て続けていたのです。
常に常に若い時の自分と比較し、戻らない体型や能力を悲観し落ち込んでいる。
そんなに私は私のことが好きだったのか???と驚くほどです。
「今この瞬間がいちばん若い」という事実
養老孟司さんの著書に、↓こんなようなことが書いてありました。
過去の自分と現在の自分は、細胞レベルで見れば全くの別人である。
(人体の細胞は一定周期ですべて入れ替わっている。
だからじつは同じ人間ではないのだ という内容)
若かった頃の自分という亡霊から解放されなければ、明るい老後は決して見えてこないでしょう。
しばらくは以下のようなことを意識してやっていこうと思います。
□生きている私としては、今この瞬間がいちばん若いということをきちんと理解する。
→喪失感から己を解放し、自己肯定感を高める。
□これまで頑張ってきたこと、乗り越えてきたことの数々を思い出す。
→「よく生き抜いた」と自分で自分を褒めることで自己肯定感が高まる。
□自分が得意なことを積極的にやる。
→褒められるので自己肯定感が高まる。
□困っている人を助ける。
→「ありがとう」の言葉で自己肯定感が高まる。
□同年代と楽しい時間を過ごす。攻撃的な人との接触を減らす。
→共感ポイントが多い人と過ごすと自己肯定感が高まる。
こんな本もあるようです。Amazonで試し読みできます。
コロナで自由に行動しにくいからこそ、自分の状態を客観的に把握して、早めに対処することが大切だと痛感している今日このごろです。
その後(2023年4月現在)
特に病院に行くこともなく自然と、イライラ・愚痴・弱音・不安といったものが消え去りました。
コロナ禍が少し落ち着いてきたということもあるでしょう。
が、何よりも自己分析で気づきを得たことが大きかったと思います。
2023年は日常的に、自分が美しいと感じるもの、没入できるものを見たり聞いたりすることを増やしています。
これも一種の”推し活”かもしれません。
不安や悲しみをもたらすニュースが連日のように報じられる昨今、一日に何度もそうした情報に触れないようにすることも大切かもしれません。
これもまたボディブローのように効いてくるので注意が必要ですね・・・。
管理者プロフィール
@over50_wig
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。大手新聞社の月刊誌などで医療・健康分野を中心に取材活動を続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。近年は20〜30代のクリエイター取材にも取り組んでいます。
生まれつき強いくせ毛。年齢とともに髪が細く広がるようになり、雨と風の日はファッションウィッグを使用。介護施設で美容ボランティア(洗髪後のドライヤー係)、ウィッグサロンで販売と相談業務の経験あり。