当ブログは”50代からの見た目”をテーマにしていますが、今回は歯茎の下の見えない親知らずを抜いたときの衝撃体験をまとめました。
抜歯を迷っている方、麻痺などの後遺症に不安がある方の参考になれば幸いです。
症状
左下、歯茎の下にある親知らずが奥歯を圧迫しているため、歯茎が痛い。歯を磨くたびに出血があり、口臭も気になる。
通院しているクリニックを受診したところ、「完全に歯茎の下にあるわけではなく、頭の部分がほんの少し出ていて歯肉炎を起こしている。無理に抜かなくてもいいが、原因は親知らずにあるので抜くのが理想」とのこと。
炎症の痛みはもちろん、何よりも口臭が気になるため抜歯を決意。
方法と予後
通院先(自宅近くの歯科クリニック)で。大学病院の外科の先生が診療に来られる曜日があるため、その曜日に予約を入れて手術を受けた。
抜歯による外科的なダメージ(痛み、部分的な麻痺)が思ったより長く残り、しんどかった。
ドライソケットになることはなく、鎮痛剤は15日目に離脱。2年近くたって、麻痺はほぼ全快。
現在もくしゃみをするときなどに奥歯に力が入ると、抜歯した部分(あご)が2日間ほど痛むが、親知らずによる症状がなくなったので、抜歯してよかった。
抜歯後の食事について
しばらくはあごがまともに開かないので、スープなどの流動食が中心。
仕事で他の人と一緒にランチする日は中華料理店に行ってもらい、麻婆豆腐(ライス抜き)を注文。あまり噛まずに食べることができ、タンパク質が摂れるのでおすすめ。
手術の実際と、食事メニュー
1日目:抜歯当日(2019.6.5 )
15時 左下の歯茎の下にある親知らずの抜歯
布(口のところだけ穴が開いている)を顔にかぶせられ、部分麻酔で手術開始。
見えない親知らずは垂直に生えていたが、あごが小さいせいか抜歯に少し時間がかかる。
抜歯後、奥歯のかぶせものがうまくかぶさらなくなったようで、なかなか終わらない。
傷口を縫合するまでにかなり時間がかかった。
抜歯手術に慣れているという先生だったが、疲労困憊のご様子。
麻酔が切れたとたん、生まれて初めての激痛に襲われる。殴られて口の中が切れたらこんな感じなんだなという、打撲・裂傷のような痛み!!
ロキソニンを飲み、痛みの感覚を麻痺させるために冷たいタオルで冷やすなどして過ごす。
2日目
少し寝たら痛みは弱まったが、顔の腫れがひどい(写真:左右の違いをわかりやすくするため、モノクロでコントラストを強くしています)。口があまり開かないが歯磨き、フロスはできる。
味覚は異常なし。左下の歯・あご・唇に麻痺があり、触っても感覚がない。水や食べ物がこぼれるほどではないが、ちょっと不安。
スープ、プリン、玄米お粥
3日目
首も少し腫れてきたがリンパは異常なし。麻痺は変化なし。歩く振動、頭を低くした時の痛みは薄れた。
4日目
麻痺は変化なし。
麻婆豆腐、リゾット
5日目
麻痺は変わらず。
ジーマミ豆腐、玄米粥
6日目
麻痺で無感覚だった歯の触覚は戻ってきた。
アボカドスープ、お粥、いわし缶、プリン
7日目
あご・唇の麻痺範囲がわずかに減った。
かき揚げうどん、ヨーグルト、
チーズはんぺん
8日目
麻婆豆腐、つくね、豆腐、鮭缶、菓子
9日目 抜糸
ドライソケットなし。
起き抜けの痛みはなくなった。
10日目
食事や歯磨きで痛み出すので、まだ鎮痛剤。
15日目 ロキソニン離脱
痛み、麻痺は弱くなってきたもののまだまだ。いつ全快するか不明。
徐々に食欲が復活。
抜歯から2カ月
抜歯した場所の歯茎の違和感はなくなった。
左奥歯の下に違和感があり、強く噛めない。
麻痺は唇中央から左側、あごの左側に残っている。
これ以降は痛み・麻痺ともに、本当に少しずつ回復した感じです。
若ければもっと早く回復したんでしょうか?
麻痺は最終的に、唇の端っこに残る程度になり(リップペンシルでなぞると少しビリビリするために麻痺があるんだなとわかる程度)、2021年3月現在、ほぼ全快です(本当に本当にごくわずかに残ってはいます)。
顔の麻痺に関する余談:
30代の頃、5月の北海道・屈斜路湖(現地は普通に雪が降る季節)でサイクリングという暴挙がきっかけで、顔面が冷えて顔の左側が全く動かなくなる顔面神経麻痺になり、入院したことがありました。
そのときの顔の不気味さは、ホラー映画レベルです。
が、それでも日ごとに少しずつ麻痺範囲が狭まっていって、ほぼ全快したのです。片目を交互に閉じると、左右で目の閉じやすさに違いを感じるので、100%元には戻っていないのかもしれませんが、日常生活に支障がなく、見てわからないレベルまで回復できたので、気にせず過ごしています。
抜歯後の麻痺でいま不安になっている方も希望を失わないでくださいね。栄養をしっかりとって、焦らずに回復を目指してください。
管理者プロフィール
@over50_wig
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。医療・健康分野を中心に取材活動、コピーライティングを続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。