55歳の壁:更年期のコロナ自粛。元気ですか? 

 

やってきました更年期、50代半ば。

運悪くこの年代でコロナ禍に見舞われ、まる2年が過ぎました。

コロナ前は元気いっぱいだった友人知人も、3年目にしてさすがに「うつの手前」「メンタルがやられる」と言うようになってきました。

 

更年期に起こる心身の変化

□体型の変化や体調不良など、40代までとは違う大幅な変化を自覚する。

 

四捨五入すると60代。その先は老いに向かっていくという現実を突きつけられる。

 

老いていくことへの不安や孤独感に襲われる(健康面、経済面など)。

 

いろいろな変化に戸惑うことが増えるなかで、親の介護が必要になったり、親を見送ったりするタイミングにも当たります。

どんなに楽天的に生きてきた人でも、「人生の後半をどう生きるか」ということに向き合わざるを得なくなるわけです。

ちなみに私の場合、ごく軽いものですが次のような症状がありました。

 

・ホットフラッシュと思われるもの

急に体が熱くなり、しばらくすると治まる。

 

・のぼせ、血圧上昇、動悸

もともと血圧は高めでしたが、動悸やのぼせがあり、自宅で血圧を測ったら上が140を超えていたので、一時的に降圧剤を処方してもらいました(2カ月分)。

 

・生理不順、下腹部痛

婦人科で検診を受け、5cmほどの筋腫があることがわかりました。

これは年齢的にはたいていあるということです。

 

現在は上記の症状がすべてなくなっていますが、ちょっとしたことで「狭心症かな?」「がんかな?」などと不安になりました。

今までなかったことなので、メンタル面でさざ波が立つような感じがありました。

 

更年期のコロナ自粛が3年目に突入。

それでも元気な人たちの共通点は、”推し活”

 

海外の動向からすると、コロナ前のような大規模なお祭りが楽しめる生活は、まだまだ戻ってこなさそう。

 

先日、「お祭りが生きがい」という浅草育ちの友人に会ったところ、うつろな目をしているので心配になりました。

今年も三社祭の神輿渡御が見送りだというのです。

私生活では親御さんとのお別れがあり、気分に波があって、なかなか片付けが進まないという話でした。

 

私も昨年、大切な友人を失いました。

半年たった今も、ふいに寂しさに襲われます。

 

「こんな状況で元気な同年代はいないよね・・・」という話のなかで、ふと思い浮かんだのが最近ジャニーズ・ファンになったというHさんの顔でした。

 

「あ、でも、ジャニーズ好きの人って元気だったりしない?」

「そうそう! ジャニーズ好きは元気」

 

ジャニーズに限らず、宝塚、歌舞伎、フィギュアスケートといったものに夢中な同年代から上の人は、とにかくエネルギッシュです。

羽生結弦さん 日本スケート連盟ホームページより

 

医学系のサイトには、女性ホルモンや自律神経の働きなどについて書かれています。

が、更年期については、こういう知識を得ても元気になれた試しがありません。

更年期を乗り越えるのに必要なのは、”推し活”だったのです(強引に展開)。

 

自分を受け入れてもらえることの強み

 

「コロナであまりイベントがないはずなのに、どうしてなんだろう」

「話が通じる友達や仲間がたくさんいて、寂しくないのかも」

 

つまり、

 

(1)夢中になれる(熱狂の)対象がある。

(2)その熱狂を共有できるコミュニティがある。

 

という二段構えによって、生きるパワーがチャージされているらしい。

 

ファンの間では、ふだんできない推しの話を遠慮なくすることができます。

無視されることも拒否されることもありません。

このときの「自分を受け入れてもらえた!」という経験が、アイデンティティ強化につながるのです。

 

加えて、意外と重要な要素だと思われるのが

 

推しが引退したとしても、どんどん次の推しが見つかる(新人が入ってくる)。

 

という点です。

元気を維持するには、推しが存在し続けることが重要です。

 

たとえば、尾崎豊やHIDEのようなカリスマ的なアーティストが自分にとって神的な存在だった場合、当時ファンだった人たちのロスは、アイデンティティの喪失に値するほど大きかったかもしれません。

尾崎豊公式ホームページ

 

私も軽いものですが、何度かロスを経験をしています(一例としてAviciiとか)。

 

そうではなく、アイドルっぽいキラキラした存在が好きで追いかけているというのなら、仮に推しが引退したりしても別の候補が続々と出てくるので、一時的にロスに陥っても元気を回復しやすいように思われます。

 

興味の対象を掘り下げてみる

 

アイドル、役者、アーティストに興味がない場合、アニメやゲームの主人公であれば永遠に夢中でいられます。

同年代の間では今なお「ベルサイユのばら」が熱いらしいと聞きます。

 

人間が苦手ならディズニーやサンリオの動物キャラクターとか。

(50代女性に異常な人気があるという”ふなっしー”は、中にふなっしーが入っているので、ややロスの恐れがありますかね)

 

このように書いている時点で、私にはそういう対象がない、ということに気づかされます。

が、じつは人形が好きで、資料館へ見に行ったり、文楽を鑑賞しに通っていたということに最近気がつきました。

(「ひょっこりひょうたん島」「セサミ・ストリート」「プリンプリン物語」など、動く人形の番組で育ったことが原点にあるかもしれません)

さっそく研究団体に加入して、会員として活動を始めたしだいです。

永遠に対象がなくならないので安心です。

 

大きな壁は70歳。今はまだ50代という気づき

 

手芸好きだった義母が60代で夢中になったのは、チェコのガラスビーズでした。

電車1駅分のところにあるパーツ屋さんまで、歩いて買いに出かけるほどでした。

 

が、数年後にぱったりやめてしまったのです。

原因は目の老化と、腰や膝の痛み。

「いろいろできるのは70歳になるまでね」と繰り返し言っていたのを思い出します。

 

われわれはまだ50代。

老いの不安に支配されたまま、うつうつと過ごしていたら後悔しそうです。

70代を迎える前に好きなことをどんどんやる!ということも意識したいと思います。

 

管理者プロフィール

@over50_wig
ライター/エディター
編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立。大手新聞社の月刊誌などで医療・健康分野を中心に取材活動を続けた後、現在は文化系法人専属の編集者。また、さまざまな実用書のディレクションにも携わっています。

生まれつき強いクセ毛。年齢とともに髪が細く広がるようになり、雨と風の日はファッションウィッグを使用。ウィッグサロンで販売と相談業務の経験あり。