「ウィッグを買ったけど一度も使っていない」という話を聞くことがあります。
その1つとして、「つけて外出する勇気がない」というものがあります。
ウィッグをつけて人前に出るということは、コスプレなどで”変身慣れ”していない人にはとても勇気がいることだと思います。
特に、髪が少ない状態で年月を経てから初めてウィッグをつける場合、つけた時の見た目の変化がとても大きいので、鏡にうつる自分を見てドキドキしたり、「若作りと思われないだろうか」と不安を覚えやすいと思います。
そこで、ウィッグに慣れるまでの流れをまとめてみました。
(1)ウィッグを選ぶ段階で、自分にとって馴染みのある色やスタイルを見つける。
初めてのウィッグは、ご自身にとって馴染みのある色やスタイルをおすすめしています。
自分で「見慣れている」イメージに近いものを「しっくりくる」と感じられる方が多いです。
いきなり髪だけ”大変身”してしまうと、手持ちの服とのバランスが取れないなど、困ったことになりやすいので、今までしたことのない色やスタイルは、2つめ以降でトライするといいと思います。
(2)まずは、こまめに自宅でつけてみる。慣れたら家族や友人に見てもらう。
ウィッグをつけて鏡を見ると、別人になったような感覚を覚えると思います。
それで「楽しい!」とテンションが上がる人はいいのですが、不安や緊張が生じるようなら、まずはつけている自分の姿をこまめに鏡で見る習慣をつけてみてください。
見慣れてきたら、気心の知れた人にこっそり見てもらってください。
「似合ってる」「若々しい」「素敵」など、プラスのコメントがもらえた場合
→外出する勇気がわいてきます。
「うーん・・・」「どうかなあ」など、微妙な評価が出てしまった場合
→購入したサロンに相談を。
つけ方のアドバイスがもらえたり、カットやスタイル調整を行って、よりなじみやすくしてもらえたりします。
(3)デビューのきっかけを見つける。
お祝いごとなど、華やかなイベントはデビューのきっかけとして最適です。
たとえば、身内の結婚披露宴、祝賀パーティー、歌や踊りの発表会、お正月など。
”ハレ”の場では着飾ることによっておめでたい雰囲気を演出することが礼儀でもあるので、ウィッグをつけて出かけてもおかしくありません。
イベントの当日に、サロンでセットをしてもらってから出かける方もいます。
(4)少しずつ使う頻度を上げていく。
イベントの場で友人などから「素敵よー」などと言ってもらえば、自然とふだん使いをしたい気持ちになってくると思います。
ここまできたら、日帰り旅行や映画、ショッピングなど、ちょっと気分が上がる時にもつけていくというふうに、使用頻度を上げていってみてください。
ウィッグは決して安いお買い物ではないので、購入したらぜひ生活に取り入れていただきたいと思います。
■ファッションウィッグは、まわりの人を明るい気持ちにしてくれる
私の場合はウィッグアドバイザーとして売り場に立つ時につけているほか、雨や風で自髪(細いクセ毛)がまとまらない日にもつけています。
髪の色やスタイルによって似合う服が違ってくるので、現在はフォーマル用(セミロング)とカジュアル用(カールのついたボブ)の2つを使い分けています。
今年80歳になる私の母は、外出する・しないに関係なく、毎日ウィッグをつけています。
いくつになっても身だしなみに気を使ってくれるので、家族から見て「あーあ、年とっちゃって・・・」と切なく感じるようなことがなく、みんなが明るい気持ちでいられることがありがたいです。