ウィッグ販売は、業種としては小売業となります。
店舗でウィッグに関するアドバイスをしたり、カットやスタイリングのサービスをしたりする場合は、サービス業にも該当します。
いずれにしても、特に免許は必要ありません。
自治体に開業届けを提出すればOKです。
■開業にあたって必要なもの
・お金
仕入れにかかる費用
オフィスや店舗の契約金
光熱費や人件費などの運転資金 など。
自治体や信金の創業融資を利用する方法もありますが、いまのように先が見えにくい時代は、できるだけ自己資金でまかなえるのが理想です。
・場所
オフィスまたは店舗。
無店舗販売の場合も、バーチャルオフィスを利用するなど、事業所としての場所(オフィス)がきちんとあったほうが信頼されます。
・もの
ドレッサーと椅子(1組)
商材(ウィッグ、専用シャンプーなどの関連商品)
ディスプレイ・カット・スタイリング・試着に必要な美容器具
レジ・電卓などの備品(タブレットPCで代用可能)
POPやショッピングバッグなどの消耗品
パソコン、スマホ、ウェブサイト など
初めて開業する場合、あれこれもと揃えてしまい、よけいな出費がかさみやすいです。
どんなお客様に、いくらぐらいのものを、月に何人くらいに販売するかなどを具体的にイメージしておくと、オープン時に揃えるものの種類や数が見えてきやすいです。
・人
技術スタッフ
販売スタッフ
理美容師の免許を持たないスタッフでもかまいませんが、ウィッグの毛量調整、スタイル変更など、さまざまな要望に対応できる技術スタッフが必要です。
また、販売に向いているスタッフがいないよりは、いたほうが数字が出やすいと思います。
・情報
ウィッグの種類、材質、製法、価格、選び方、メンテナンスなど。
当サイトにすべてまとめてあります。
・協力先
仕入先、相互リンクできるサイトなど。
既成品のウィッグは中国製がほとんどです。
品質にはバラつきがあるので、どこからどんな品質のものを仕入れるか、十分に検討してください。
★注意
ウィッグのサロンでカットしてよいのはウィッグだけです。
理美容師の免許を持つスタッフがいても、理美容室としての基準を満たした店舗でなければ、お客様の髪をカットすることはできません。
ヘアサロンでウィッグ販売を行う場合は、場所・お客様・技術スタッフが確保できているうえ、お客様の自髪もカラーやカットができるので、ゼロからウィッグサロンを開業するよりも遥かに有利です。
■実際に販売を始める前に検討するべきこと
・いつ、どこで開業するか。
・無店舗販売(通販、ネット通販)か、店舗販売か。
・ターゲットはどんな客層か(性別、年代、志向)。
・店舗販売の場合、商圏の特徴はどうなっているか。
・どんな商品が何個必要か。
・どこから仕入れるか。
・商品の価格帯をどのくらいに設定するか。
・費用対効果、損益分岐点などの検討。
・他のサービスとどう連携させるか。
↑理美容室のほか、衣装レンタル、コスプレ関連、写真スタジオなどとの連携が考えられます。
・どのように告知するか。
■ウィッグ販売の利点
・薄毛や脱毛などの人に言いにくいお悩みを解消して、笑顔になっていただける。
・自髪ではできない髪色や髪型を提案できる。
・ウィッグシャンプーやスタイリングなどのアフターメンテナンスも売上につながる。
・気に入って使いこなしていただければ、リピート購入していただける。
・ヘアサロンの場合は、けがや入院で美容院に通えなくなったお客様とのつながりを継続できる。
■ウィッグ販売の難しさ
・何をどう提案するかで悩む。
自髪の場合は髪質や毛量によって選べるスタイルが限られてきますが、ウィッグは色もスタイルも無限に選べるので、販売スタッフにはスタイリストやアドバイザーのような役割が求められます。
お客様が好む色・スタイルがご本人に似合うとは限らず、何をどう提案していくかが難しいところです。
・アフターサポートが不可欠。
ウィッグを上手につけるには練習が必要です。
特に部分ウィッグ(パーツウィッグ)は自然になじむようにつけるのが難しいので、販売時に練習していただく必要があります。
そうしないと返品やクレームにつながってしまいます。
1回練習しただけではうまくつけられないということもあるので、アフターサポートを忘れないようにしてください。
ウィッグ販売のための情報は、随時更新していきます。