病院で抗がん剤治療と副作用のことを聞かされ、慌てて医療用ウィッグを探しにこられる方がたくさんいらっしゃいます。
皆さんが口を揃えておっしゃるのは、次のようなことです。
(1)ウィッグを使ったことがなく、何をどう選べばいいかわからない。
(2)医療用ウィッグをどこで買えるかがわからない。
(3)病院で紹介されたサロンがとても高額で不安になった。
(1)選び方
・医療用ウィッグとしてJISの認定を受けたものを選ぶ。
・ふだん使いを前提に、治療後も使えるものを選ぶ。
・つけてみて自分の気持ちが安定する色やスタイルを選ぶ。
(脱毛前に近くなる色やスタイルをおすすめしています)
<医療用ウィッグとは>
ウィッグの内側についているネットの素材が低刺激性のもの。
おもに、抗がん剤治療や過度のストレスで全体的に脱毛してしまった時のためのものです。
安心・安全な商品であることを証明するために、JIS規格の規定があります。
JISの認定を受けた医療用ウィッグには認定マークがついているので、マーク付きのものを選べば安心です。
<治療後も使う可能性がある>
医療用ウィッグを「一時的に使うもの」と決めつけてしまうと、治療中だけ使って治療が終わったら捨ててしまうということになりがちです。
でも、脱毛は薬剤の副作用だけで起きるわけではありません。
年齢を重ねるにつれて深刻化する場合もあります。
医療用であっても、ふだん使いを前提に、長く使えそうなものを。
自分にとって違和感がない色やスタイルのものがおすすめです。
(これは喜ばしくないことですが、病気が再発してまた治療を受けることになった時に、前に買ったウィッグがあれば、よけいな出費を抑えることができます)
(2)買える場所
百貨店やショッピングモールの中にあるウィッグサロン
病院と提携しているウィッグサロン
医療用ウィッグ専門のサロン
生活圏内にあるサロンをネットで調べ、前もって電話予約を入れて、体調が安定しているときに相談にいってください。
<いきなり入院になってしまった場合>
サロンに行くことができないので、病院を通じて購入するか、通販で購入することになります。
試着ができない、カットやスタイリングなどのアフターメンテナンスが受けられないといったことから、数万円もするようなものを購入するにはリスクが高いです。
この場合は、治療中だけ使うものとして、医療用ウィッグのレンタルを利用するほうがよいかもしれません。
(3)価格
医療用でも数万円から購入できる。
ローンを組まないと買えない額のものを強く勧めるサロンは避ける。
医療用ウィッグは肌に触れるネットの素材が違うということ以外は、普通のウィッグと同じです。
(人毛100%だとか、ネットの素材が地肌に近い色・質感でできているなど、こだわりが詰まった商品であれば、自ずと高額になりますが)
ローンを組まないと買えない額のものを強く勧めるサロンは信頼できません。
別のサロンに行くことをおすすめします。
一時的に使う目的で買うには高価なので、割引サービスやレンタルなど、ウィッグにかかる費用負担を軽減するためのサービスを行っている会社もあります。
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病院から紹介されたところで医療用ウィッグを買って後悔しています